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映画「RBG 最強の85才」を観る [映画(あ行)]

予告編を観て気になっていた作品です。

rbg.jpg

あらすじはYahoo!映画さんより。

1993年、ルース・ベーダー・ギンズバーグはニューヨークのブルックリンで生まれ、
まだ大学に女性が少なかった時代にコーネル大学を卒業する。
その後紆余(うよ)曲折を経て1993年、ビル・クリントン大統領から最高裁判所の判事に
任命される。
80歳を超えてなお判事として勤務し、人々からRBGと呼ばれるギンズバーグを追った。


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ぶれない、芯の強い女性。


パワフル、という言葉を使うと、パワースーツを着た如何にもアメリカ的なイメージを
もってしまうのですが、RBG自身はそうではなく、アメリカ合衆国憲法に定められた、
平等の保護、のために、ぶれない発言をする女性だと思いました。

1950年代、500人の生徒のうち女性は9人という環境(ハーバードロースクール)で学び、
弁護士の資格を取っても雇ってくれる弁護士事務所がないという時代、
そんな中で、彼女を理解しサポートしてくれる素晴らしいご主人(本当にいい人)と
女性差別、また、男性の逆差別とたたかっていく姿が(映画の構成もよかったと思われますが)
なんとも見ていてホレボレするというか、ゾクゾクするというか、
素直に見てよかったと思った映画でした。

最高裁で実際RBGがどういう意見を述べたのか、音声が作中で流れるのですが、
誰にでもわかりやすい、そして納得、理解できる内容で、昨今のネット時代に
若者が盛り立てるのもよくわかります。

この映画を見てから、アメリカの最高裁の判事について知った私ですが、
9名の判事の構成で、リベラル、中立、保守という力のバランスをどうとるか、
共和党大統領なら保守、民主党大統領ならリベラルを指名することが多い中、
トランプではなくヒラリーが大統領になれば新たに指名されるリベラル派と
交代できると思っていたRBGの目論見がはずれ、大統領になったのは共和党のトランプ。
保守を指名してるのは明白、自分が辞めれば保守の力が強くなり、
平等の保護が担保できなくなると判断して、現在もまだ判事として働いている、という事実。

たしかに、85歳で毎日大量の書類を読み、自らの発言を書き起こし、推敲し、
最高裁で反論意見として述べる、体力的にも当然厳しいだろうな、と思います。

中間選挙が近いこのタイミングで見ると、民主党に政権奪還してほしいと他国のことながら、
RBGにゆっくりしてほしいと思うのは私だけではないでしょうね。

こういう映画を見ていると、女性らしさ、とか女性ならでは、とかを文句に議員に立候補する
日本の政治家が(そういうの、もともと好きじゃないんですが)ショボク見えるのですが、
RBGのような謙虚でいながら芯の強さを人々のために発揮できる人間がいるのって
アメリカならではなのかな、なんて思いました。

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この映画で描かれているのが若いころのRBG。
未見なのですが、この映画も併せてみないと、です。(^^)

ユダヤ系の移民の両親に自立心を持つよう育てられ、
女性差別の中での大学生活、素晴らしい伴侶との出会い、
田舎町での裁判官を経て最高裁判事へ。
ぶれない芯の強さを持ちながら、プライベートで時折見せるかわいらしい表情、
私も人の意見に流されがちなブレブレを見直して、少しはしっかりしないとな、
と、思った「RBG 最強の85才」でありました。






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