映画「ビューティフル・ボーイ」を観る [映画(は行)]
予告編を観て気になっていた作品です。
あらすじはYahoo!映画さんより。
フリーで音楽ライターをしているデヴィッド(スティーヴ・カレル)は、
カウンセラーの前で真剣に息子のニック(ティモシー・シャラメ)の話を始める。
彼は、さまざまなドラッグを使い依存症に陥った息子を何とかして救いたいと願っていた。
1年前、デヴィッドは丸2日消息不明のニックを捜していて、
元妻のヴィッキー(エイミー・ライアン)にも電話する。
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薬って怖い。(;_:)
改めて思った作品です。
実話に基づく映画、ブラピも製作に入っているのがエンドロールで分かったのですが、
アメリカの50代以下の死因のトップが薬物過剰摂取によるものというのが
表に出づらいのかもしれませんが、アメリカの抱える大きな問題の一つである、
そんなメッセージを伝えたいのかと思いました。
なぜニックが薬物にはまっていくのか、そのあたりはあまり深く描かれていませんが、
実の母親と小さい頃に別れ、父の再婚相手とはあまりうまくいかず、
高校を卒業して大学に入るのとともに家を出たニックが外の世界に触れながら
ちょっとした好奇心から始めた薬物をやめられない、大人になっていくところで
心が揺らぐ、そんな光景を責めるばかりではいけないなと思いました。
誰しも心はどこか脆く、自分も何かのきっかけでやめたくてもやめられない何か悪いものに
落ちていく、そんな可能性はゼロではないわけですし。
一方、親といえば、自分の子供だからなんでも分かっていると思うわけで、
それなのに子供が自分の理解を超えた行動をとると直そうとする、
その態度に子供が反発する、どこかで分かり合っているのに自分が先に一歩下がることが
できないのは、うつぼ家でもそんな感じでしたので(薬物はやってないけれど)
親の視点(子供いないんですけど)、子供の視点、それぞれで見られました。
父デヴィッドを演じたスティーヴ・カレルといえば、
未だにこの作品のイメージが拭えないのですが、息子を見捨てず救おうとする
父を好演していました。
ニックを演じるティモシー・シャラメは今人気の若手俳優さんだそうですが初見。
優秀な青年が薬物依存におちていく姿が素晴らしく、今後も注目してみたいですね。
で、義母のカレンを演じていたモーラ・ティアニーが、
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看護師としてERで活躍するアビーを演じていたのがイメージ強すぎて、
今作でニックとなかなか波長が合わない義母を演じていても、
心のどこかで「アビーだ!」と思いながら見ていました。
あまり登場場面が多くなかったのでその程度ですが、
出番が多かったら映画に集中できなかったかもしれない。(笑)
小さい頃のニックにデヴィッドがおまじないのように語る、
”You're more than everything."
大きくなっていくと、Everything、とお互いいうだけで通じ合える、
そんな親子関係がどこか羨ましかったりしますが、
ニックは薬物を断って現在Netflixの脚本家として活躍しているというので、
こういう依存も何かのきっかけで立ち直れる可能性があって、
そのために息子を見捨てず諦めた父の姿(途中で見捨てそうになっていたけれど)に
観ながらほっとした自分がいた「ビューティフル・ボーイ」でありました。
(作中で流れるこの曲にもじんわり)