SSブログ

映画「パッド・マン」を観る [映画(は行)]

予告編で気になっていた映画です。

padman.jpg


あらすじはYahoo!映画さんより。

インドの田舎町で小さな工房を共同経営するラクシュミ(アクシャイ・クマール)は、
新妻のガヤトリ(ラディカ・アプテ)が生理の際に古布を使っていることを知る。
ラクシュミは、市販のナプキンが高くて買えない妻のために清潔なナプキンを作ろうと
研究に没頭するが、周りの人々から非難されてしまう。
都会に出たラクシュミは、ある素材の存在を知る。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

どこかモヤモヤの残る☆4つ映画。


女性の生理について、男性は体験したことがないので実感がないと思いますが、
私もかつて(笑)40年近くお付き合いした生理、結構きついものがあります。
毎月ですからね。そりゃ大変です。
血は出るし、腰砕けそうな生理痛にはなるし。。

生理になったころは生理用ナプキンって非常に高かった記憶です。(しかも質はいまいち)
まあそれってもう昭和50年代頃の話だから。(笑)
理科室で暗幕引いて女子生徒だけ集めて生理について保健の先生から話を聞く、
そしてナプキンの作り方(ガーゼに綿、みたいな感じ)を教わって帰宅して、
うつぼ母に報告したらナプキンあるからそれを使えばいいのよ、なんて言われて
生理になったらお赤飯炊いてもらったあたりは、映画でも少女が大人になったなんて
お祝いするのと同じ。ただ、その後は、生理の度に血を穢れとして外で過ごす、
家の中で眠ることも出来ず過ごす5日間、こういうところが2000年をすぎても(日本は平成)
インドの一部ではあったんだなあ、なんて映画を観ながら思いました。

私が生理になったころのナプキンから現在のナプキンって全く別物というか、
ものすごく薄型で吸収力があってかぶれなくなって、、進化しています。
おまけに安いとなれば女性にとっては外出しやすいし、いいことばかり。
(ナプキンでも大変な人にはタンポンもあるし、今はとても便利)

おそらく、紙おむつの進歩とともに生理ナプキンも進歩しているんだろうと
思いますが(素材は同じだよね)、日本のメーカーが東南アジアでも使われるように
なっているのを見ていたので、ああインドってこうだったんだ(田舎は)と
ちょっと驚きながら観ました。

主人公のラクシュミ(実在の人物らしいです)の一途さ、
あまりに一途でびっくりします。
夫がナプキンづくりに必死になっているのを奥さんは恥だと思い、
村中もラクシュミを非難して、村を飛び出して、それでもナプキンを作る。

技術コンテストで優勝して、アミターブバッチャン(有名俳優)から賞をもらった様子が
新聞に紹介されると非難した村中がお祝いするのに作ったものがナプキン製造機と知るや
汚らわしいと手のひら返しを受けるのも、血が汚いものだと思われているからなのかな。

で、その後国連でスピーチして新聞に載ると、ラクシュミを追い出した村人たちが
ラクシュミを英雄扱いして、奥さんもラクシュミと復縁。

ラクシュミが一途過ぎるあまり、周りのあざとい人たちがよけい目立つわけですが、
そのままめでたしめでたしになって終わったのがモヤっとしました。

ラクシュミがつくるナプキンで女性の働く場を作って自立を進めていった
パーリが最後になんだか気の毒な感じでラクシュミから離れていくのを見て
(↑ひょんなきっかけでラクシュミ製ナプキンを使ってラクシュミを理解してくれる女性)
なんだか切ない気持ちになったのは私だけではないはず。

パーリはその後ロンドンに旅立っていき、活躍されているとは思いますが、
そこが最後に残念に思えたところでした。

とはいえ、女性のために(というか奥さんのために)周りにどう思われようと
立ち上がってめげずにナプキンを安価につくったラクシュミの姿勢には
感心することしきりの「パッド・マン」でありました。




nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:映画