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映画「おかえり、ブルゴーニュへ」を観る [映画(あ行)]

予告編を見て気になっていた作品を観にヒューマントラストシネマ有楽町へ参りました。

おかえりブルゴーニュへ.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

ぶどう畑を所有し、栽培、醸造、瓶詰を一貫して行うワイン生産者ドメーヌである
家の長男ジャン(ピオ・マルマイ)は、世界を旅しようと10年前に家を飛び出したが、
父親が倒れたと知らされ故郷に戻ってくる。
家業を継いだ妹のジュリエット(アナ・ジラルド)、ほかのドメーヌにむこ入りした弟の
ジェレミー(フランソワ・シヴィル)と再会して間もなく父親は他界する。
相続などの問題が噴出する中、ぶどうの収穫時期を迎えた彼らはワイン造りに挑む。

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ワインはもっとありがたい気持ちで呑みたい。

そんな気持ちになりました。


ブルゴーニュの葡萄畑の四季。

葡萄を収穫する時期、それでワインの味が変わるのでそれは真剣です。
意見が割れる中、時期を決めなければいけない責任感、
収穫した葡萄の除硬率(枝を取り除く割合ってことなのかな)も
ドメーヌのオーナーが様々に出てくる意見から決定する。

穏やかな自然の中で真剣にワイン造りに向き合う兄弟妹たち。
(末っ子の次男は若干弱いかなってキャラクターなんですが)

父親の厳しさに我慢できず飛び出した長男、世界を彷徨いたどり着いたのはワイン造り、
そこで知る父の厳しさの理由、でも辛い思い出はそのままで、
10年ぶりに故郷に帰ってきて危篤の父に自分の思いをぶつける光景には
うつぼ兄の抱えていた父への思いと重なるようにも見えて
(といってもうつぼ家の事情は小規模だけれど)
なんだか切なくなりました。

父の他界、相続税問題、ドメーヌを売るかどうか、売らないなら税金はどうするか、
ドメーヌの後継者は?誰がワイン造りの責任者になっていくのか、
様々な問題と向き合いながら、ばらばらになっていた兄弟妹が一つになる。

長男がワイン造りを行うオーストラリアはフレッシュなワインを造る、
ブルゴーニュは10年、20年先に熟成するのを見越してワインを造る、
そんな違いはあるものの、長男はドメーヌに残っていた妹とともに
故郷で美味しいワインを造っていこうとする、次男は結婚した相手のドメーヌで
あれこれと問題を抱えているので(しかもワイン造りのセンスがいまいち)
実家のドメーヌでもイマイチ活躍できなかったりするのですが、
いい塩梅で他の2人に絡んでくるので見ていて可哀想かと思いつつ、
3人だからこそのまとまり具合に見えました。

まるでブルゴーニュのワインのように熟成してまとまっていくような、
まとまったところで映画は終わるので出来過ぎ感もありますが、
それは私も期待していたことなのでホッとして。(^-^)

家族、兄弟妹、自然とのたたかい、人生を通して学びながら進んでいく、
そんな印象を受けましたが、見終わった後には温かい気持ちなれた
「おかえり、ブルゴーニュへ」でありました。

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