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映画「華氏911」を観る [映画(か行)]

この監督作品はチェックしないと、と日比谷シャンテへ。

華氏119.jpg


あらすじはYahoo!映画さんより。

2016年11月。共和党のドナルド・トランプは、
アメリカ合衆国大統領選挙で民主党のヒラリー・クリントンを破り、
第45代大統領の当選が確定する。
数々のドキュメンタリー作品で自ら取材を行ってきたマイケル・ムーア監督は、
トランプについて取材し、トランプを当選させたアメリカ社会の問題に迫る。





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(日本のことは置いといて)


アメリカ、大丈夫?


見終わった後、今回も思いました。


2年前の大統領選挙。

トランプがノリで立候補(きっかけがグウェン・ステファニーってのも酷い)
聴衆が自分の言うことに反応して盛り上がるのに気分がよかったのか、
そのまま勢いで大統領になってしまったような印象を持ってしまった冒頭の場面。

ヒラリーも予備選で党の策略で代表になったわけですが
(本当に立候補すべきバーニーが落とされる理不尽)
そんなヒラリーも得票数では勝ったのに大統領になれなかった事実。


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デビュー作で故郷のミシガン州フリントを描いたのはもう30年前。

その時から状況は変わるどころか悪化している、まあ日本もそうなのですが、
このフリントで2年前に起きた水質汚染は今作で知った私、
あまりの酷さに貧困層をないがしろにして、己の利益と富裕層が
更に儲かれば何をしてもいいのかと当時のシュナイダー知事の蛮行に
民主主義じゃないのと(V)o¥o(V)イラットしました。

反トランプのマイケル・ムーアも、トランプの前のオバマについても
フリントにやってきたときの嘘のパフォーマンスについて映し出しています。

おまけにフリントを軍の演習用に使い、市井の人たちを脅かす様子には
なんでこんな知事を選んだって怒り心頭。

映画自体は、このフリントでの水質汚染の他に、
ウェストバージニア州での教職員ストライキが全土に波及していく様子、
フロリダの高校での銃乱射事件から生徒たちが自発的に銃規制運動をはじめ、
それがSNSで急拡大していく様子、これらを絡めながら、
トランプの大統領就任、そして中間選挙は?という流れで描かれています。

ムーア監督の突撃力は以前ほどではないのですが、
トランプの人としてどうなんだろうという行動の数々、
古参国会議員の利権優先、国民無視の腐れぶり、
自由の国で安心して生活できない国民は置き去り。

トランプの人種差別(アフリカ系、ラテン系、アジア系)もアホかと思います。
トランプの影響で、有色人種に向かって故郷へ帰れという白人。
あなたたちだって元々は移民、アメリカインディアンを殺して土地を奪って
住み着いたけれど、帰れというならあなたたちも帰れよ、とスクリーンに向かって
怒鳴りたくなりました。

毎度、ムーア監督の作品を観ていると問題が分かっているのに
それが国民目線で改善されていかないもどかしさを感じますが、
今作は教職員のストライキ、高校生の銃規制活動、現代のSNSで拡大し、
今回の中間選挙に立候補する市井の人たちが描かれて、
彼らが当選したというのは腐った政治家たちに切り込んでいくのは
大変だと思いますが、何か変わっていく期待も感じられました。

隣に座っていたサラリーマンのおっさんが途中でいびきかいて寝ていて
こんなやつは観に来なくていいぞ、と途中で違う意味でもイラつきましたが、

ヒトラーとトランプを重ね合わせる演出はまあわかるのですが、
そんなに長く描くこともなかったかな。

70を過ぎたトランプをはじめ古参の国会議員などに今のアメリカを
よくしようという考えはなく(トランプの仲間の富裕層しか見ていない)
これからのアメリカを変えていくのは次世代、というのを今作で描きたかったのかな、
そういう思った「華氏119」でありました。




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