映画「戦場のメリークリスマス」を観る [映画(さ行)]
デヴィッド・ボウイ大回顧展に行って久しぶりに見たくなり、
DVDを借りました。
第二次世界大戦下のジャワ山中の日本軍捕虜収容所を舞台に、
極限状態におかれた男たちの心の交流を描いた人間ドラマ。
「愛のコリーダ」の大島渚監督が、
デヴィッド・ボウイ、ビートたけし、坂本龍一といった異色のキャストで撮り上げた話題作。
1942年。ジャワ山中の日本軍捕虜収容所。
そこには単純で粗暴な軍曹ハラと日本語が流暢な英国軍中佐ロレンス、
そして収容所長のヨイノ大尉がいた。
そこへある日、英国軍少佐セリアズが連れてこられた……。
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うむ。
戦時の敵対する2国の兵士たち、収容する側と収容される側、
平時であれば友好な関係が築けたかもしれないものの、
そうはいかない、互いに素直に心を開けない中で、
それでも理解しようとしているような、、印象を受けました。
映画の公開時、私は高校生。
自宅から1時間以上かけて映画館に何度も見に行った作品ですが、
それから30年以上経ってみると、教授のメイクがYMOだわ、とか、
ロケンロール内田裕也が妙に目立っているわ、などなど、
本筋と関係ないところが気になってしまったのもありますが、
精神的に異常な状態が続く中での様子を描いていくのを観ていて、
単純にボウイ様の悲しい最期に涙していた高校生の私から、
戦後に(とりあえず)平和な日本と、戦争が行われている世界のどこか、
そんな対比をしながら、平和であることの有難さを感じながら
今回は観られました。
といっても、ボウイ様の最期のシーンはやっぱり泣いてしまいましたが。。
教授のメイク、どこか同性愛の香り漂う演出には今の中年の私には
ちょっと引っ掛かってしまう感じもありましたが、
他の戦争映画とはどこか一線を画しているのは大島作品だからなのかな、
と思いつつ、何年かに一度は見続けていきたいと思った
「戦争のメリークリスマス」でありました。