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映画「人生フルーツ」を観る [映画(さ行)]

lovin姐さんの記事を読んでみたかったのですがなかなか時間が合わず、

なんとか角川シネマ有楽町の上演最終日(しかも21時~の回)に見に行きました。「人生フルーツ」の画像検索結果 東海テレビ作品


あらすじはYahoo!映画さんより。


愛知県にある高蔵寺ニュータウンで、雑木林に囲まれ野菜や果物を育て、
ほぼ自給自足の生活を営む津端修一氏と妻の英子さん。
以前は日本住宅公団に勤務していた津端氏は、同ニュータウンの設計を任され
自然との共生を目指すが、高度経済成長期の影響により完成したのは
大規模で画一的な街だった。その後夫妻はこの地に住み、雑木林を育て始める。




自然の中で暮す、、いいなあと思いますが、
いざやろうと思うと大変なんだろう、特に一人だし、( 一一)
そんなことをぼんやり考えて見終わりました。

愛知県の高蔵寺ニュータウンの設計時、雑木林を残してうまく自然と共生する団地を
設計したものの、日本が高度経済成長期には効率だけが重視され、
結果的には津端さんが設計したものとは全く異なる住宅団地が造成される。。。。


私が小さい頃、東京から千葉の奥地に引っ越した時も、
高度経済成長期で造成ラッシュのエリアで、東京より自然(田んぼ)がいっぱいで
わあ、田舎にきたー、と思ったのですが(田んぼは転用できないからのか今も広々)、
人口が増え、住宅を増やさないと、という考え重視であれば、自然をすべて切り崩し、
いかに多くの住宅を建てるか、に重点が置かれてしまうものなんだな、と、
空撮される高蔵寺ニュータウンの様子を見ながら思いました。

津端さんご夫婦は、庭の手入れを日課に質素な生活を送っていますが、
一般の方よりは年金が多め(に聞こえた)で、豪華な食材を買って食べたり、
メリハリもつけていて、これを批判する感想をYahoo!映画で散見したのですが、
自然と共生して生きていて、だから贅沢しちゃいけないってことはないので、
なんだかお門違いなことを書いているなと思いました。

世代的に亭主関白というか、妻は夫に従い、みたいな雰囲気を画面越しに感じますが、
(若い頃は奥様もっと大変だったかな、とか)
何かするにもお互いが声を掛け合っている様子は、
こういうご夫婦っていいななんて思ったり。

ご主人の修一さんが書く絵手紙、奥様の英子さんが作る桃のコンポート、
畑や庭を手入れして昼寝して、、一日が自然に流れていく、そんな様子を見ていると、
修一さんが設計した団地が出来ていたら、住宅造成の流れも変わっていったのかな、
そんなことを想像しました。

修一さんが亡くなる前に精神病院の新しい建物設計相談を受けて、
無報酬で、と申し出て設計したデザインが(修一さんの説明を聞いていると)
とても温かい気持ちになるデザインで、こうやって自分の仕事を続けていける、
私も日々だらだら過ごさず(仕事が好きでないというのがまず問題)、
意味のある毎日を過ごしていきたいな、と身の引き締まる思いで見終わった
「人生フルーツ」でありました。


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