映画「ハンズ・オブ・ラブ」を観る [映画(は行)]
ジュリアン・ムーア主演ということで角川シネマ有楽町まで見に行きました。
あらすじはYahoo!映画さんより。
ステイシー(エレン・ペイジ)という若い女性と出会った、
ベテラン刑事のローレル(ジュリアン・ムーア)。
年齢も環境も違うものの惹かれ合う二人は、郊外の家を購入して一緒に生活することにする。
幸せな日々を送っていたが、ローレルが病で余命半年だということが判明。
遺族年金の受取人をステイシーにしようとする彼女だったが、
同性のパートナーには法的にそれが認められなかった。
病気が進行する中、ローレルは自分たちの権利を訴えて法制度の改正を実現するために
立ち上がるが……。
静かに涙が止まらない映画でした。。。。
実話、全米で同性婚が認められるきっかけになった話を基に作られた作品です。
同性愛、余命物、という映画はこれまで多くありましたが、
そこで涙を誘うというわけではなく、愛する相手に一緒に暮らした家を残したい、
その一心で自分の遺族年金を与えたい、と闘う話。
話は20年くらい前のこと、まだ同性愛に対しても地方であれば尚更偏見が多く、
刑事のローレルも同性愛を隠して仕事に没頭し出世していく、そんな時代。
そこで年下のパートナーと出会い、一緒に暮らしていけると思ったところで
余命が短いことを宣告され、自分の年金をパートナーに渡したい、
同性愛者であっても夫婦と同じ公平な権利があるはずだと訴え、
自分の気持ちに正直に行動する姿に反して、夫婦でない、同性愛という理由で
主張する権利を認めない行政。
スティーブ・カレル演じる同性愛支援団体のリーダーと出会い、
職場の相棒(マイケル・シャノン演じるデーン)の職場での働きかけ、
地方新聞の記者、いろいろな人が大きな輪になって最終的には権利が認められる。
その後、ローレルが亡くなった後、パートナーのステイシーは一緒に暮らした家に
暮らし続けている、というエンドロールで、実際の2人の姿が映し出され、
映画でのジュリアン・ムーアやエレン・ペイジが重なって見えて、涙。。。
ジュリアン・ムーアといえば、最近見たのは
ハリウッド女優(頭いかれてる)とか、
役柄や作風の好き嫌いはあれど、女優としてはどんどん素敵になっている印象。
パートナーのステイシーを演じていたエレン・ペイジも、
これを見て以来。 ずいぶん大人になったなあと実感しました。。
と、まあ作品はよいのですが、相変わらず邦題がひどいです。
原題は“FREEHELD”。
遺族年金を同性パートナーに渡したいと郡の行政委員に訴える、
その行政委員がFREE HOLDER。
不動産を自由に所有できる権利のFREEHOLDとかけているのかな、と思いました。
邦題は、主題歌(マイリー・サイラス)のタイトル。
まあ、それだけならいいものを副題までつける必要ないと思うんだけど。
配給会社のセンスがよく分からないのはイラットしました。(V)o¥o(V)。
とはいえ、ジュリアン・ムーアの役作りには相変わらず素晴らしい。
愛、正義、勇気、そんな中で、公平を勝ち取る姿にはジンときました。
観客層が中年女性主体になってしまいがちなのか、
映画館があまり混んでいないのが気になりましたが、お涙頂戴的な演出はなく、
愛する人のために公平を求めた女性の話として、出会えてよかったと思った
「ハンズ・オブ・ラブ」でありました。