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映画「歌声にのった少年」を観る [映画(あ行)]

予告編をみて気になっていた作品です。

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あらすじはYahoo!映画さんより。

紛争地パレスチナ・ガザ地区で生活し、
スター歌手になり世界を変えたいと夢見る少年ムハンマドは、
姉ヌールや友人とバンドを結成し、街中で歌声を披露していた。
弟の才能を信じるヌールは、カイロのオペラハウスに出るという目標を掲げる。
結婚パーティーなどで歌うムハンマドの美しい歌声は、
人々を次々ととりこにしていった。そんな矢先、ヌールが病気でこの世を去り……。


実話に基づいた作品だそうです。


パレスチナ、については、ボンヤリ程度の知識、その上、ガザ地区となれば、
なんとなく知っているけれどちゃんとはわかっていない、そんな場所。

(今回学びました)→ http://matome.naver.jp/odai/2140503508723871301

なんだかんだいって平和ボケなんだな、と己のぼんやりを反省したのですが、
幼い頃の自然がいっぱいの風景が、青年になったとき爆破されたがれきだらけ、
戦争の酷さ虚しさをそんな風景の変化からも感じました。

映画では、ムハンマドを励まし続ける勇敢な姉、ヌールが病気で死んでしまいますが、
実際はそんなことがなかったと知り鑑賞後ホッとしました。
ヌールの励ましがなければムハンドは青年になって学費を稼ぐ為に働いて
歌う楽しさをいつの間にか忘れてしまったように見えたのですが、
テレビで見るオーディション番組を見て、励ましてくれたお姉さんのことを思って
自分もそこに出て優勝したい、そんな気持ちになって偽造パスポートでエジプトに渡り、
オーディションに参加する権利を運よく手にして(ここは出来過ぎにも思えましたが)
勝ち抜いていく。ただ、自分の歌うにパレスチナ国民の期待が大きくかかっていると、
勝ち進むにつれストレスに押しつぶされそうになる、でも、優勝。


最後の優勝を決めた場面は本人の実際の映像を使っていますが、
本人のほうが映画の主役よりイケメンというのが。(=_=)


小さい頃にヌールや幼馴染と一緒に演奏するための楽器を買おうと
一生懸命小銭を貯めるのですが、それをだまし取る闇商売の男、
釣った魚を焼いて売っているムハンマドからタダで魚を持って行こうとする大人、
そんなずる賢い大人たちを観ながら育ったムハンマドが、
国境を越えて優勝していくまでに出会う大人たちに支えられ、
最後は当然、自分の力と、見えないところで応援してくれる家族や
パレスチナ国民の支えで優勝する。
優勝するのはわかっていながら画面越しに応援している自分がおりました。


現在では、歌手を続けながら、国連の青年大使(パレスチナ難民関連)をつとめ、
活動する23歳のムハンマド。


オーディション番組で優勝する実話、というと、

ワン チャンス [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ギャガ
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スーザン・ボイルや、ポール・ボッツを思い出すのですが、

(いい映画でした)→ http://utsubohan.blog.so-net.ne.jp/2014-08-11-1

今作は酷い邦題ながら(原題は“The Idol”)、
世界で起きている紛争についても知ることができて、
自分の平和ボケを反省させられました。

子どもの笑顔と歌いたいという強い気持ち、酷い目に遭いながらも
非常事態には人の良心に触れ最後には自分の歌が世に認められ、、、
ムハンマドの半生を通じて、ガザ地区には早く争いが終わり、
平和な時間が訪れてほしい、ムハンマドや家族だけでなく国民のみなさんが
早い復興とともに空爆におびえることなく平穏に暮らしてほしい、
と強く思った「歌声にのった少年」でありました。


(ムハンマド本人です)



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