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映画「ストリート・コンサート」を観る [映画(さ行)]

仕事終わりにちょうど時間に合う映画を探していて見つけた作品です。
(見たのはヒューマントラストシネマ有楽町です)

513d7b4ab4b3e91f.jpg ブラジル映画です
(といっても製作はFOXブラジル)

あらすじはYahoo!映画さんより。

バイオリニストのラエルチ(ラザロ・ハーモス)は
サンパウロ交響楽団の最終審査に落ちてしまい、仕送りや家賃のために
スラム街の学校でバイオリンを教えることにする。
しかし教室は屋根もなく、生徒は意欲的なサムエル(カイケ・ジェズース)を
除いて問題児ばかり。
ある日、ギャングに脅されたラエルチが見事な演奏で彼らを黙らせたことから、
生徒たちも音楽の力を実感し、熱心に取り組むようになるが……。





邦題はいつも気になって仕方ないのですが、
この映画の原題(英語だけど)は“The Violin Teacher”。
それがまたなんでこの邦題なんだかなぁ。 
まあ、スラム街の中でコンサート、のイメージなのかしれませんが
個人的にはしっくりこない邦題でした。


と、最初に邦題に対するモヤモヤを書いてしまいましたが。


今作、実話に基づいて製作されたそうで、
最後にハッピーになるだろうと思いながら安心して見ていたものの、
主人公をはじめ、スラムの生徒たちも含めて登場人物の内面の描き方が粗いというか、
1時間40分くらいの映画なので、時間的に厳しかったのかと思いつつ、
ちょっと物足りなさを感じました。

あとは、生徒たちが急に演奏がうまくなっているようにも思えて、
いくら子供は覚えるのが早いといっても時間の流れがあまりよく分からないので
そんなに早くうまくなるかな、という素直に映画を楽しめない自分もいたりして。

もう一つ、主人公ラエルチがオーケストラの入団試験に受かって、
もう君たちには教えられないと生徒たちに伝えに行く場面。
実際どう伝えたのか、それにどう生徒たちが反応したのか、
敢えて描かなかったのは演出なのかもしれないのですが、
その後にやっぱり、、、とオーケストラ仲間と一緒に生徒たちに教える、
あれー、じゃあオーケストラのリハーサルはどうするの?って
どこか矛盾しているなあ、と思えてしまったのが残念でした。

サンパウロのスラム(ファベーラ)というと、
2度目のサンパウロ訪問の時、ハチドリさんの運転で市内を移動しているとき

(もう6年も前の話なんだねぇ、、)→ http://utsubohan.blog.so-net.ne.jp/2010-08-19
                   http://utsubohan.blog.so-net.ne.jp/2010-08-19-1

山の斜面に広範囲に広がるファベーラを見て驚いたのですが、
治安の悪さ、警察との対立、子供をここから出したいと願う親、
実際に近づけない場所をリアルな様子を画面越しに見せてもらえたのは
よかったと思います。


話自体は王道的なところもありますが、
舞台がスラム街、実話に基づくという点では面白いと思いつつ、
折角の題材をもっと深く描いてくれたらもっと心に響いたかもしれないと
残念感も感じてしまった「ストリート・オーケストラ」でありました。


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