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映画「グッド・ライ~いちばん優しい嘘」を観る [映画(か行)]

借りたDVDに入っていた予告編で気になった作品です。

グッド・ライ~いちばん優しい嘘~ [DVD]

グッド・ライ~いちばん優しい嘘~ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD



あらすじはYahoo!映画さんより。

カンザスシティーの職業紹介所勤務のキャリー(リース・ウィザースプーン)は、
スーダンの内戦で両親を亡くしたマメール(アーノルド・オーチェン)らを
空港で出迎える。
これまで抜かりなく仕事をこなしてきた彼女の任務は、難民の彼らに勤め先を
見つけることだった。
だが、電話など見たこともなく、マクドナルドも知らない彼らの就職は困難を極める。





スーダンというとダルフール戦争、その関連の映画や本を思い出します。

(シング・フォー・ダルフール)→ http://utsubohan.blog.so-net.ne.jp/2010-02-14

(ダルフールの通訳)→ http://utsubohan.blog.so-net.ne.jp/2010-03-16

(ダルフール・ウォー)→ http://utsubohan.blog.so-net.ne.jp/2011-10-13-3



冒頭30分、スーダンの村で襲撃にあって、親を失った彼らが一生懸命に逃げて
ケニアだったか難民キャンプにたどり着き、そこで13年たったところまで
描かれていく、、その場面に、以前見た映画や読んだ本の内容を思い出しました。


キャンプにたどりつく前にマメールがうっかりとった行動で、
兄が敵につかまってしまい、それを仲間に時折責められる、、、のですが、
そんな中で、兄が生きていることを知り会いに行くマメールの行動に
私も涙腺が緩みました。。


主演のみなさんはスーダンからの難民で映画で描かれているようなことを
実際に体験されたそうですが、アフリカからいきなりアメリカにやってきて
習慣も文化も違う中で戸惑ったり差別にあったり、、、
という問題も描かれていました。

といってもドキュメンタリーではなく、さりとてお涙頂戴の感動作品でもなく、
素直に自然に入っていけるような描き方は素晴らしいと思いました。

タイトルの「グッド・ライ」、マメールが通う学校の授業で取り上げられる
ハックルベリーの冒険で、人を助けるためにつく良い嘘、という意味で
説明があるのですが、これが終盤の展開でなぜそういう説明があったのか、
よくわかります。


マメールがつくグッド・ライ、自己犠牲で他を助ける、
自分が助けてもらった恩返しを嘘をつくことで達成する、
達成した時のマメールの表情はとても清々しく見えました。


てっきり、予告編に映っていたリース・ウィザースプーンが主役かと思っていたら、
難民の彼らをサポートする役であって助演程度の露出が意外でしたが
(おまけにいつのまにか顎がずいぶん伸びていた(@_@))
彼女が演じるキャリーも最初は単なる仕事として結構適当な感じですが
途中からマメールたちのことを理解しようとする姿に私も見ていてジンときました。


何気なく借りた作品ですが、この作品に出会えて本当にラッキーです。

日本から遠い国の話ですが、スーダンが南北に分かれて独立したとはいえ、
まだこういう問題はなくなってはいないのかと思います。


見ていて楽しいという作品ではありませんが、
私も優しい嘘がつける人になりたいと思った「グッド・ライ」でありました。



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