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映画「ジャングル・フィーバー」を観る [映画(さ行)]

随分昔に観たきりだった作品。久しぶりに借りて観ました。

ジャングル・フィーバー [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • メディア: DVD



あらすじはYahoo!映画さんより。

フリッパー・ピュリファイは、若くて野心を持った有能な建築家だ。
彼は妻のドリューと十歳になる娘のミングの三人家族で、
ハーレムの中でも生活に余裕のある人々が暮らす一角に住んでいる。
妻との仲は円満で、娘ともオープンな会話が出来る家族だった。
そんなある日、会社に出たフリッパーは二人組の経営者ジェリーとレスリーから、
前任の黒人秘書にかわる新しい秘書、アンジー・トゥチというイタリア系の白人女性を紹介される……。



スティービー・ワンダーの軽快なリズムの歌が冒頭に流れるのですが、
もう四半世紀くらい前の作品とはいえ、自分が覚えていたより重たいかなと思いました。

話自体は、肌の色が違う人が付き合うと、、みたいな話なのですが、
根底には自由の国とか人種のるつぼといいながら差別のあるアメリカを描いています。

ウェズリー・スナイプス演じるフリッパーがイタリア系移民のアンジーと浮気すると
奥さんが狂ったように怒り、一方的に出ていけと言い渡し、別居となるのですが、
奥さんがその話を同じアフリカ系の友人たちにすると、
アフリカ系の中でも色の濃さでもてたりもてなかったり、という会話が印象的でした。
アフリカ系の男性が社会で成功すると白人女性を連れて歩く、という話の件などを観ると、
具体的な例は挙げてもどうかと思いますが、モデルとミュージシャンとか、そういう組合せで
実際あるもんなあ、なんて思いながらみました。

初めてNYに行ったころ(四半世紀も前の話)、ハーレムに行って行きたい場所が分からずうろうろしていたら
それをみかけた女性に「夕方にはここを離れた方がいいから」と何度も言われたのですが、
映画の製作時期もその頃だと思うと、フリッパーの住んでいたところが、ジャンキーだらけで、
フリッパーの兄(いつも個性的なサミュエル・L・ジャクソン兄さん)がジャンキーになっていたのも
実際そうういう感じだったのかな、なんて思いながら観ました。

フリッパーの浮気相手のイタリア系移民のアンジーは、ゴッドファーザーではないけれど
他の民族と付き合うのを好まない古い世代が多いのか、黒人と寝たとは許せんと娘を殴る父だったりします。
カソリックの娘が不貞を働くのは許せない上にその相手が黒人で更に許せん!
イタリア人はイタリア人とつきあえという考えでしょうが、移民社会が根強いってことなのかなとも思いました。

まあ、こういう感覚、日本ではなかなかないのかもしれませんが。
そうはいっても、最近、インド人が多い葛西とか 労働ビザで日本で働いてくださるブラジル人、
日本もそういう意味では少しずつ移民を受け入れていかないと、というところなのかもしれないな、
全然映画の本筋と違うのにそんなことも思いながら観ていました。

今見ると、有名どころがたくさん出ているのが分かりました。

フリッパーの兄でヤクチュウのジャンキー、ゲーターがサミュエル・L・ジャクソン。
見事なまでのジャンキーぶりで、最後はあっさり悲しい最期となりますが、
その彼女の同じくジャンキーがハル・ベリー。
本格的に映画に出たのが今作らしいのですが、恐ろしいくらいのジャンキーぶりが印象的でした。

あとは、フリッパーがアンジーを連れて訪れるレストランのウェイトレスで、
二人を軽蔑してひどい対応をする役がクイーン・ラティファ。
こんなところにでていたんだと今更ながらびっくり。

他には、アンジーの友人役のイリーナ・ダグラス、

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ここでデニーロ先生にひどく痛めつけられる役しか見たことないのですが、
それが妙に印象的で、今作で、「あ、、、この人はもしや」的に出番が少ない割に目が釘付け。


と、本題からすっかりそれちゃいましたが、
今作発表から四半世紀経った今は多少よくなっているのかもしれませんが、
こういう問題はやはり今でも根深いのかな、って思いました。

公開時当時かなりインパクトを与えた映画、という印象ではありますが、
今でも問題が根本的に解決されてはいないとはいえ、
こういう作品をきっかけに多少でもよくなっていれば、と思った「ジャングル・フィーバー」でありました。



ジョン・タトゥーロがアンジーの彼氏役、ティム・ロビンスがフリッパーの上司役で
登場していたのが今作で結構拾いもんだった気がする。


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