映画「深夜食堂」を観る [映画(さ行)]
友人と休みの日に出かけて、ふと入ってみた作品です。
映画館で邦画、久しぶり。
あらすじはYahoo!映画さんより。
ネオンの光がまばゆい繁華街。その路地裏でマスター(小林薫)が営む小さな食堂「めしや」に、
誰かが骨つぼを置き忘れていく。
さまざまな憶測が飛び交う中、
新しいパトロンを探している最中に隣り合わせになった年下の男に惹(ひ)かれるたまこ、
毎晩のように店に現れては常連客のあけみに会いたいと騒ぐ謙三、
無銭飲食したのが縁となって住み込みで働くことになったみちるなど、
クセありワケありの者たちがマスターの作る素朴な料理に舌鼓を打ちながら涙と笑いに満ちた
ドラマを繰り広げていく。
久々の田中裕子。
実に淡々としている映画だったのですが、
最後の最後に田中裕子がおいしいところを持って行った感あり、でした。(^_^)
原作は漫画で、
ドラマ化された後の映画化、なんですね。
全然知らずに観たので先入観がなかったのもよかったかもしれません。
全然知らずに観たので先入観がなかったのもよかったかもしれません。
めしやの店主、小林薫の渋く枯れた(ギラギラ感なし)感じがしっくりするというか、
そこに深夜集まる訳アリ風な客などなど。
とん汁定食しかメニューがない店なのに、その日の仕入れなどでいろんなものを出してくれる、
そんな素敵なお店。
強面風のおっさん(松重豊)の「いつもの」という注文に出てきたの赤いタコさんウィンナーとか、
鉄板にのった熱々のナポリタンとか、出てくるものすべてが美味しそうに見える。
グルメ、ではなく、どこか懐かしい料理の数々と、古臭い佇まいの店内の様子とが、
観ていて「ああ、こんな店、近所にあったらいいのになあ」ってずっと思っていました。
なんとなく、2時間ドラマっぽい感じもしなくはないのですが、
製作費などの問題で作り込むのも予算に限度があるからなのかな、と思ったりしましたが、
店内で起きる様々な小さい出来事をすべて店主が見守って温かくまとめていく、
そんな感じにも見えました。
小林薫の他に、交番のおまわりさん(オダギリジョー)、目立たない客(向井理)、
他にも色々と有名な俳優さんが出ていたような気がしますが(余貴美子も出てた)
それを最後に大波立てて現れるのが田中裕子なわけで、
もうこの天然というかどっかの星からきたんでないか、というイメージが強いのですが、
もうこれって30年以上も前なのね。 私も歳をとるはずです。(笑)
で、今作の田中裕子、当然老けておばさんになっているのですが、
まあその存在感はすごいですね、不思議な世界に観ている人を引きずり込む感じで
それまで淡々としていた雰囲気で一瞬寝そうになっていた私も(つまらない訳じゃないんだけど)
目が覚めてくすくすと笑いながら観終わりました。
映画館でどうしても観た方がいいですよって感じの作品ではありませんが、
私と同年代の人にはどこか心にほんわかと沁みる部分も多いかな。
自宅でDVDで観ながらちびちび飲むのも楽しそうかな、と思った「深夜食堂」でありました。