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「グルメの真実」を読む [本・ゲーム・テレビ]

久しぶりの本ネタです。

グルメの真実 (宝島社新書)

グルメの真実 (宝島社新書)

  • 作者: 友里 征耶
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2011/10/22
  • メディア: 新書



本といっても新書なんですけどね。(^_^.)



食について書かれた本は今沢山出版されていますが、
これは、外食のお店についてずばずばと実名も挙げて書かれています。


著書の友里さんはあくまでも自腹で言ってモノを言う、というスタンスなので、
こうやって実名を出しても利害関係(というのか癒着というのか)がない分、
堂々と出来たりするんでしょうね。


人は、噂とか口コミとかに弱いですよね。 当然私もその一人です。


とはいえ、食べログも一時問題になった通り、やらせもあったりするし、
昼と夜とでは同じようにお店を比較しづらいし(お手頃ランチを出しているお店は特に)
取敢えず行く前に調べてみるものの、話半分くらいに思っている程度です。


ぐるなびの口コミは良いものしか掲載していないので、最近は読まないという。
(以前、苦言を呈したコメントを書いたら掲載されなかった私(-.-))


本は6つの章で構成されています。


「食材の裏」

「調理の裏」

「メニューと演出の裏」

「職人、シェフの裏」

「飲食店を取り巻くグルメの裏」

「飲食店業界からなめられない賢い客たれ」


どれも物凄く目新しいことを書いているようには思えませんでしたが、
エル・ブジの功罪、とか、高級店での地産地消の不思議、とか、
松竹梅メニューの違い、とか、添加物の話とか、、、色々な話を積み重ねているので、
読んでいて飽きることなく読み終えました。


一番苦笑したのは、テレビに出まくっているイタリアンシェフの話。
あんなにテレビに出て、いつ店の厨房に立ってるんだよ、って。(笑)


添加物については個人的には否定しませんが、
高級店が添加物や香料に頼っている現状などは客側にも問題があるのかな、という気も。


過剰な期待をする客、それに応えようと香料などを多用してしまう店側、もあるような。


一番興味深かったのは提供するお酒の値付けの話。
私自身、いつも呑み記事で書いていますが、せいぜい市販の2倍くらいまでかな、って思っています。


いつぞやのボッタ栗(某焼肉店)ワインなんてもうイラット(V)o¥o(V)しちゃったくらいで。


シャンパンの値段で大体その店の値付け感が判るという話がなかなか面白かったので、
(当然それってヴィンテージ以外での話ですが)
今度そういうお店に行ったら見てみようかな、なんて思いました。


呑まない人はどうなのか分かりませんが、酒呑みはやはり気になるのがお酒のお値段。
高いから美味しいわけではないし、お酒って絶対人それぞれの好みがあるので、
高いお酒を有難がる風潮については好ましく思っていませんが、
料理と合わせて美味しいお酒を手頃に呑めればそれに越したことはないんですよね。


寿司屋の原価率とか、会員制、予約のとれないお店、
有名グルメ評論家の実情などなど、これを読んで外食に行くと、
なんとなくそんな目で見てしまう、素直になれない自分がいそうですが(笑)
色々な切り口で考えを述べる人がいてもいいわけで、その中の一人の本が今作、という程度で
今後も外食を楽しめればいいな、なんて思った「グルメの真実」でありました。


って、個人的には、このサバサバ感が好き。

恨ミシュラン (上) (朝日文庫)

恨ミシュラン (上) (朝日文庫)

  • 作者: 西原 理恵子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1997/10
  • メディア: 文庫


恨ミシュラン (下) (朝日文庫)

恨ミシュラン (下) (朝日文庫)

  • 作者: 西原 理恵子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1997/10
  • メディア: 文庫



サイバラが炸裂している感がたまらないグルメ本です。




 


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