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映画「スモーク」を観る [映画(さ行)]

萌え萌えハーヴェイ・カイテル様が出演されている映画です。

SMOKE [DVD]

SMOKE [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD



内容はYahoo!映画さんより。

アメリカを代表する作家ポール・オースターが書き下ろした原作を基に
男たちの中に隠された哀しいロマンティシズムを描いた都会の物語。
14年間毎朝同じ時刻に店の前で写真を撮り続けている煙草屋の店長オーギー、
彼の馴染みの客で突然の事故により出産まもない妻を失って以来ペンを持てずにいる作家のポール、
彼が車に跳ねられそうになった所を助けた黒人少年ラシードの3人を軸に、
ブルックリンのとある煙草屋に集まる男達女達の日常を、
過去と現在を、嘘と本当を巧みに交差させながら進んでゆく。








 

ドラマチックな展開もなく、淡々と淡々と進んでいく作品です。


タバコは好きではないのですが、まるでタバコの煙のように、
もくもくほわ~っとした感じで見ながら観終わるような、、、そんな感じかもしれません。


タバコ店主オーギーと客で作家のポール、ふらっと現れた青年ラシード、

この3人の関係に、オーギーの元妻、初めて会う娘、などなどが絡んできますが、
まあ、本当に淡々とNYブルックリンの日常の断片というかなんというかが
描かれていくのが印象的な映画でした。

ギャング、治安の悪い土地、などなど、、ハラハラするような舞台なので、
小さいトラブルみたいなものは当然起きますし、主軸の3人をとりまく人物なども
まあ、ちょっと変わった人だね、みたいな感じだったりもするのですが、
時間の過ぎ方というかなんというかが本当に今では考えれない感じのスローさで
みていて逆にホッとしたりします。

タバコは吸わないので、作中でやたらとみんながタバコスパスパシーンをみると
ああ、体によくないのに、、、と思いますが、その煙さえもがスローに思えるという不思議。
(20年前くらいならどこでもタバコスパスパは普通だったもんね)


オーギーが14年間、毎朝同じ時間に同じ場所で写真を撮り続ける、、、という話が出てくるのですが、
その撮影に使うカメラの件が最後の最後に語られ、エンドロールで映像として表現されます。


もう、それだけでこの作品の半分以上は観たような、、、そんな温かい気持ちになりました。(^_^)


ドラマチックな展開の映画をお好みの方には全く向かない映画ですが、
スピードが速くて世知辛いこの世の中、で、こういうスローな空間があってもいいのかな、
なんとなく力を入れずに普通にゆったりとした感じで見られただけに、
逆にこういう空間に憧れさえ感じてしまった「スモーク」でありました。

作家役で登場するポール・キャリガン、この映画の原作の作家なのですね。 
自分を作中に出すあたりがトリビア的ですが面白い。