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映画「メイジーの瞳」を観る [映画(ま行)]

久しぶりに名画座に行こう、と飯田橋ギンレイホールに行ってみた作品の内の1本。
(といっても行ったのは6月です(^_^.))

メイジーの瞳 [DVD]

メイジーの瞳 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD



あらすじはAmazonさんより。

離婚した両親の家を10日ごとに行き来することになった
NYに住む6歳のメイジー(オナタ・アプリール)。
ベビーシッターだったマーゴ(ジョアンナ・バンダーハム)が、
父(スティーヴ・クーガン)の新居にいることに戸惑うが、
元々仲良しだった彼女にすぐに打ち解ける。
母(ジュリアン・ムーア)が再婚した心優しいリンカーン(アレキサンダー・スカルスガルド)も、
メイジーの大切な友だちになった。
自分のことに忙しい両親は、次第にそれぞれのパートナーにメイジーの世話を押し付け、
彼らの気まぐれに我慢の限界を超えたマーゴとリンカーンは家を出て行く。
母はツアーに向かい、メイジーは独り夜の街に置き去りにされてしまうのだが──。




原題は“What Maisie Knew”。  メイジーの知ったこと、って意味かな。 

今回の邦題、、酷いと言い切るほどではないものの、観た以外のこともあるんだし
(五感すべてで知ったこと、って意味だと思うので)、あまりいじらなかった方がよかったかもね。(^_^.)

What Maisie Knew (Penguin Classics)

What Maisie Knew (Penguin Classics)

  • 作者: Henry James
  • 出版社/メーカー: Penguin Classics
  • 発売日: 2010/11/30
  • メディア: ペーパーバック


昔(19世紀だったか)の設定の話を現代のNYに置き換えて描かれています。
お母さんが過激なロック歌手(しかも演じているのがジュリアン・ムーア←怪演です)、
お父さんがイギリス人の美術商、で、どうしてこの2人が知り合って結婚したのかな、という
本筋と関係ない部分ですでに引っかかってしまったのですが、ま、それは置いといて。

幼い頃から、両親が言い合いばかりしているところを見ていたメイジー、
6歳の時、2人が離婚してお互いの家に10日ごとに行き来することになるのですが、
(親権で争う両親の姿がまたひどく描かれているんですよね)
パパもママも好きなのに、離れ離れになってしまったので2人の家を行き来する、、
それを受け入れるメイジーの姿が本当に健気です。

怒鳴らず、泣かず(これはママに対して)、いつも一緒にいてほしい、と思うメイジーですが、
実のパパとママは仕事が忙しいことを理由に、自分の都合の良いときだけメイジーと遊ぶ、
物を与えればメイジーが喜ぶと思い込むような、身勝手な両親だったりします。

そんなメイジーが心を開いていくのは、両親の再婚相手たち。
実の両親が学校の迎えにも来なくなり、再婚相手たちがかわるがわる迎えにくるようになり。

パパの家に行くと、再婚相手のマーゴが、
ママの家に行くと再婚相手のリンカーンが、メイジーと向き合って心から遊んでくれる。

特に、リンカーン(アレクサンダー・スカルスガルド←個人的に萌え萌え)は、
メイジーを外に連れだし、メイジーを腕にぶら下がらせたり(これがもうねぇ、、素敵なんです)
職場のバーで大人の雰囲気を味あわせたり(もちろんノンアルコールのカクテルで)
そんなリンカーンとマーゴが少しずつ惹かれあっていったりして、
結果的に2人とも身勝手なパートナーと離婚しちゃうのですが、
見ていてまあそうだろな、って思うような展開だったりします。

子供って親を選ぶことはできませんし、
生まれたところでその親と接していかなければならない。
でも、実の母と父はメイジーに仕事を理由にいつもは背を向けて、
時折自分が欲するときだけメイジーを見るような人たちで、
リンカーンとマーゴは、いつもメイジーを見つめて接してくれる、となると、
メイジーとしては自然と継母、継父のマーゴとリンカーンに心を開くのも自然の理のような。

リンカーンを学校のクラスメートに「お母さんが再婚した継父のリンカーンです」と
教室で紹介するのですが、ここがねぇ、、メイジーが本当に嬉しそうな表情をするので
私の中では見ていてとても好きな場面です。

また、ずっと自分を押し殺すように泣かずに過ごしていたメイジーが、
一度だけ家に帰りたいと眠りに落ちていきながら涙を流して呟くシーンが後半にあるのですが、
ここはなんだかすっかり泣きのツボにはまりました。。

マーゴとリンカーンもメイジーと一緒にいたいと思うようになりますが、
血のつながりもない2人は実の親に比べて権利もないという事実。

そんな中で、メイジーが決断する場面で映画は終わります。

これがハッピーエンドなのかどうか、、は見る人に委ねられるのかと思いますが、
私はメイジーにとってはハッピーな決断になってほしいと思って観終わりました。


この作品、どこかスポンとはまった感じで見られたのですが

キッズ・オールライト オリジナルバージョン [DVD]

キッズ・オールライト オリジナルバージョン [DVD]

  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD


制作陣がこの作品と同じなんですね、、、妙に納得。

メイジー役のオナタ・アプリールちゃんがもうねぇ、、可愛いの。

インタビューとか見ると、自然な演技というか、もともと子役子役とガツガツしていないというか、
本当にリンカーン役のアレクサンダー・スカルスガルドのことが大好きみたいで







これ観て、好い子だなあ、って思いました。



てな感じで、自分勝手な親の姿には見ていてイライラしたのですが、
メイジーが経験して決断したことは大人になってからきっと本人にとってプラスになるのでは、
なんて思いながら、最後にはホンワカした気持ちになった「メイジーの瞳」でありました。


(おまけ)


これ観ると、日本の子役って、なんだか演出されている感があって微妙な気分になっちゃた。
映画の主役より目立ってどうするんだって感じ。


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