映画「髪結いの亭主」を観る [映画(か行)]
タイトルに惹かれて借りてみました。
あらすじはYahoo!映画さんより。
ある日、美しき髪結いマチルド(アンナ・ガリエナ)のいる理髪店にふと立ち寄った
アントワーヌ(ジャン・ロシュフォール)は、マチルドに唐突にプロポーズする。
そして、マチルドとアントワーヌは結婚する。少年時代からの夢をかなえたアントワーヌは、
マチルドのそばで濃密な日々を送るようになる。
髪結いの亭主といっても、日本と海外じゃずいぶん違うなあ、と思いました。
日本で髪結いの亭主っていうと、落語の「厩火事」を思い出すのですが、
(厩火事)→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%A9%E7%81%AB%E4%BA%8B
要は働き者の奥さんのお陰で楽して暮らせる、っていうアホな男って意味っていうかなんというか、
どうもそういうイメージを持っていたのですが、
今作の主人公アントワーヌ(口髭生やした結構いい歳のオジサン)は小さい頃に恋していた理髪師の女性、
その思い出が濃厚で、ずっと小さい頃から髪結いの亭主になりたかったということで。
その思い出というのが、下着をつけていない女性の白衣からチラチラ見える豊満な乳房、とか、
強い体臭とか、そういう思い出。(^_^.)
個人的にはマジか?って気もするのですが、そこは海外の耽美な映画ですから、
そんなことはあまり感じません。
小さい頃からそんな夢を持っていて(当然のことながら父親には怒られます)
大人になり中年になって訪れた理髪店で出会ったのが美しいマチルダ。
初対面で客として椅子に座ったまま結婚してください、とアントワーヌは言ってしまい、
マチルダは戸惑いつつ、2度目にアントワーヌが訪れたときにプロポーズを受け入れ、
あっという間に結婚します。
2人の温かく幸せな時が流れていき(ちょこちょこといろいろなことは起きますが)
このまま幸せに過ごしていくのかな、、、、なんて一瞬思ったりしていたら
(ま、映画だからそれはないだろうけど)
私も予想していなかった結末を迎えて、結構途中で私までぼんやり見ていたところで、
衝撃的な展開になっていたので、そりゃもうびっくりしました。(@_@)
ハリウッド映画ではまずありえない(笑)結末です。(これは見てのお楽しみ)
まあね、幸せなときは永遠に続く訳はないんだけど、
なにもそんなことしなくてもいいのに、、でも、確かにこういう考え方もあるのかな、なんて思いました。
アントワーヌの風貌は冴えないオッサンで私自身萌えなかったのですが、
マチルダは、女からみても素敵な女性です。
一体どういう過去があるのかな、どうしてアントワーヌと結婚したのかな、と
見ながらずっと思っていましたが、そこはハリウッド映画ではないので(笑)明かされません。
多分、アントワーヌはマチルダ本人を愛していたのではなく、
「理髪師」のマチルダを愛していたのかな、なーんて考えてしまいましたが、
私はこういう男の人は嫌だな、というのが正直な感想です。
男性が見たらどう思うかな、というのも気になりますが。
とはいえ、映像は美しく、甘美で耽美な世界なので、こういう作品もたまにはいいかな、と思った
「髪結いの亭主」でありました。