映画「さらば、わが愛 覇王別姫」を観る [映画(さ行)]
劇場公開を見そびれているうちにだいぶ時間が経ってしまった作品です。
あらすじはYahoo!さんより。
演ずることに全てを捧げた二人の男の波乱に満ちた生涯を、
京劇『覇王別姫』を軸に描いたチェン・カイコー監督作品。
身を持て余した遊廓の母に捨てられ、京劇の養成所に入れられた小豆。
淫売の子といじめられる彼を弟のようにかばい、辛い修行の中で常に強い助けとなる石頭。
やがて成長した二人は、それぞれ“程蝶衣”、“段小樓”と名を変え、京劇界きってのスターとなっていた。
もうねぇ、、なんとも言えない雰囲気というか、時代に翻弄された2人の話というか、
もう切なくて切なくて最後なんてもううるるるる。。。。でした。
娼婦の子供で京劇の学校に預けられる小豆、娼婦の息子といじめられるのですが、
その小豆をかばい兄のように面倒を見てくれるのが石頭。
厳しい訓練の中、小豆はそんな石頭に好意を募らせて慕うようになり、
2人の演じる覇王別姫は息ぴったりで素晴らしいものになっていくのですが、
石頭は遊郭の女郎、菊仙と結婚してしまいます。
大好きな石頭を女郎の菊仙にとられてしまい、失意のどん底に落ちる小豆、
もう2度と2人で覇王別姫を演じることはないと誓うのですが、
訓練所時代の師匠に呼び出されて、結局2人で再び覇王別姫を演じるようになります。。
と、今度は戦争で日本が中国を支配するようになり、小豆は日本兵の前で京劇を演じさせられます。
が、今度は日本が敗戦で撤退すると、日本兵の前で京劇を演じた売国奴、として小豆は糾弾され、
それを助ける石頭の努力もむなしく小豆はアヘンに溺れていってしまいます。。。
そんな小豆を救ったのは、石頭と小豆が嫌っていた元女郎の菊仙。
2人の気持にこたえるようになんとかアヘン中毒から立ち直ってめでたし、、、かと思ったら、
今度は文化大革命の波がやってきて京劇は演ずることを封じられてしまいます。
その後11年後、再び覇王別姫を演じる二人が画面に映し出されるのですが、
最後に小豆がとった行動には、、もうねぇ、、滝涙でございました。。
石頭を愛し続けた小豆の気持を思うともう涙涙で。。。
同性愛といえばそういう話なので、そういう話に抵抗のある人にはお勧めできませんが、
石頭を思う小豆、それに気づかず女性(女郎)と結婚してしまう石頭。
そこから石頭の妻の菊仙(コン・リーが演じてました)も含めて3人が戦争、文化大革命と
時代の波に翻弄されてしまう姿が完全にツボにはまった私です。
3時間の作品なので少々長いかな、という気もしなくはありませんが、
小豆を演じた今は亡きレスリー・チャンが演じる覇王別姫での姿は心打たれます。
美しく悲しく切ない、でも素晴らしい作品「さらば、わが愛 覇王別姫」でありました。