高田の旅2012~高田世界館で「Wホワイト」編①~ [落語・お笑い]
今回の旅行の目的はベアトラック兄さん、bluebird姐さんとの再会はもちろんですが、
もう一つの目的が白鳥さん。
この落語会です
一昨年はモロ師岡さんと、昨年はペーさんとの競演でしたが、
(昨年)→ http://utsubohan.blog.so-net.ne.jp/2011-10-03-1
(一昨年)→ http://utsubohan.blog.so-net.ne.jp/2010-10-08-1
今年は、桃月庵白酒さん。
白鳥さん、白酒さんの2人なので「Wホワイト」という名前なのですが、
下北沢でこのWホワイト、ちょくちょく落語会を催しているそうです。。。
都内でこの2人の落語会ならチケットとりづらいだろうなあ、と思いながら
高田世界館に到着。。。
って、今、このチラシ見て気づいたんですが、昨年のペーさんとの競演より500円高い。(笑)
ペーさんの方がギャラ安い?
わくわく。
お久しぶり♪
数日前の白鳥さんのホームページには前売りが30枚しか売れていない、
それもこれも頸城100㌔マラソンに沢山人が駆り出されたりしたからで、
そんな日に企画した自分と岸田君(白鳥さんの同級生)が悪かった、、、
みたいなことが書いてあったのですが中に入ると昨年とは同じくらいの人の入り。
(白鳥さんによれば80人入っていたそうです(^_^.))
沢山入っていてよかった、、、ま、満席になっているのはまだ経験したことないけれど、
30人だったら落語ブーム前の浅草演芸ホール並(平日夜)だもんね。(笑)
寄席でも好きな前の方の右端に座り開演を待っていると、
運営スタッフの女性がマイクで諸事項説明。(昨年一昨年はなかったのですが)
頸城マラソンが開催されている日にも関わらず落語会に足を運んでくださった皆さん、
5分前にはきちんと着席もされていて5分前行動が出来る、さすが日本人ですね、、、とか、
携帯電話は電源を切ってくださいね、やり方が分からない人は周りの人に聞いてください、とか、
字面にすると大したことないんですが、言い方が面白くて、観客くすくす笑い。。。。
ウォーミングアップみたいなものですね。。。 私も携帯の電源を切っていると、開演。
最初に登場したのは、
白鳥さん
最近足を痛めて正座するのも大変、、、とホームページに書いていた白鳥さんですが、
普通に正座しているように、、、見えました。
白酒さんとのWホワイト、、、下北沢のタウンホール(300名くらい入る)でチケットを売ると
即日完売になるのに、数日前でも予約30枚で、岸田君(地元の同級生で落語会の席亭)が
これじゃ白鳥さんのギャラ出せないよー、って言ってたんです、と(笑)をとった後は、
相変わらず大爆笑のまくら。
・高田世界館も今はこんなにきれいになりましたが、何年か前には半分くらい椅子が壊れてて、
おまけに楽屋がないからいつも後方から通路歩いて舞台に上がってたんですけど、
最近舞台袖の出入り口が見つかって今回は袖から出てくることが出来ましたよ。
探せばこの劇場の秘密がまだ見つかるかもしれませんね。。
・私は新作落語をやってますけど、困ることはお客さんを選べないってことなんですよね。
新作落語は嫌われがちというか。。。
ある日、鈴本演芸場で夜の主任の林家たい平さんの代バネ(代役)で主任をつとめたんですよ、
夜の部の主任は、相撲に例えればその日の寄席の一番最後に出てくるので横綱みたいなもの、
そんな主任で出来てきて、かけたネタが人間の内臓がしゃべる、、みたいな噺で、
途中で中年の男性が高座まで近づいてきて「キミはいつから古典をやるんだ!」と怒ってきて。
私に芝浜とか火焔太鼓やれっていうんでしょうか。(←有名な古典、、白鳥さんがやる訳ない)
男性は怒って帰ってしまったわけですが、
今度はオバアチャンが「がんばれ~!つまらなくても最後まで聞くよ!」と声をかけてくれて。。
と、違うオバちゃんが「電車の時間だから帰る」お大きな声であいさつしたら、場内大拍手。。。
前座さんが拍手を噺が終わったと勘違いしてしまい、噺の途中なのに追い出し太鼓を叩きだし、
緞帳がおりてしまったんですよね。。。
というわけで、本日はその時に高座でかけた「内臓が話す噺」をやりまーす。
と、話し始めたネタは「人体革命」。(後で調べて知ったタイトルです(^_^.))
足を怪我して病院に行ったら手術か痩せるかの二択と言われて糖質制限ダイエットを始めたら
豆腐とか沢山食べるようになったら確かに痩せるんですけど、ある日、焼酎をしこたま呑んだら
寝てしまい、気づいたときには両手におにぎりを持っていて。とか、
奥さんも昔は麻丘めぐみだったのが、今は長州小力くらいになってしまい、痩せなくちゃと
ビリーブートキャンプをやっていたのはいいけれど、終わった後にロールケーキを食べたりして
人間ってどうして体に悪いことをするんでしょうね。
欲望のままに動いてしまうって、ナゼなんでしょう??
(ここからネタ)
高校の同窓会から戻ってきたお父さん、もちろん酒を呑んで酔っ払い。
奥さんにラーメン食べたい、江戸っ子だから醤油ラーメンが食べたいと作ってもらう間に
外のビールと家のビールは別腹、とビールを呑んでいると、
お父さん、目が黄色いわよ、と奥さん。みかんの食べ過ぎ?と答えるお父さんに、
ローンあるし子供もちっちゃいんだからお父さんがお酒で死んだら困るわよ、
10億稼いだら死んでいいけど、と奥さん。
お金を稼いでも自由に使えないなら、大きくなったら大人にならないで赤ちゃんのままがいいな、
と奥さんに言いながら、ラーメンをすするお父さんの体の中では内臓たちが愚痴をこぼしていて。。。
(ラーメンをすする動作をしながら 「蕎麦食べてるのかい?って??ラーメンと蕎麦の違いが出来たら新作なんてやってないよ、
このファジーな感じがいいんだよ」と一人ノリ突っ込みしている白鳥さんでした(笑))
心臓:「全然休めないなあ。2~3日休んで温泉にでもいってお湯につかったらマッサージして、
これがホントの心臓マッサージ(笑)」
胃:「痛いよ~。ラーメンの下に焼き鳥と豆腐が入っていて、シミがあるって?これは癌だよ!」
肝臓ねーさん:「体が真っ黒だって?って、それは肝細胞が死んでるんだよ!
顔は白く化粧してるって?それは脂肪肝で、熱海にあるのはヒホーカン(秘宝館)。
林家内臓一門の弟たち(腎臓、膵臓)に悪いよ。このままだと体を壊して死ぬよ。
なんでそんなに呑むんだろう?
人間の欲望を操作しているのは頭蓋骨の中に入っている白子みたいなもの、それは脳みそ?
欲望のままに動くなんてまるで極道、このままじゃ死んじゃうから脳のいう通りに働かない!」
と怒った内臓たちは、脳みそ一家と対決することに。
脳みそ一家から最初に出てきたのはタコ焼き大の丸いやつ、それは間脳。
ドーパミンをつかさどる間脳に下っ端じゃダメ、という内臓たちの前に現れたのが親分、前頭葉。
(登場するときに講談をやりながら出てくるのは、名前が神田前頭葉(陽)という設定だから(笑))
人体革命だ!脳みそに逆らう内臓たちに、「表に出ろ」と言う前頭葉。
というわけで、頭の上に勢ぞろいして(この展開がすでに無茶ぶり)闘うことに。
間脳が肝臓を刺そうとするものの硬くて刺せず(だって肝硬変だからね、と答える肝臓ねーさん)、
じゃあ、とドーパミンを送ると、胃は痙攣をおこし、内臓たちは動けなくなってしまったところに、
前頭葉に「ヒミツホルモンを出せ」と言われた脳下垂体が自己再生ホルモンを分泌すると
お父さんはみるみる内に髪が生えてどんどん若返り。。。。
奥さんに起こされたお父さん、おんぎゃーと泣いていると、奥さんが一言、
「よかったね、お父さん、夢が叶って」。
って噺。
あり得ない、と思ってしまったらまったく面白くなくなってしまいますが、
これぞ荒唐無稽の白鳥ワールドだなあ、と聴きながら大爆笑しつつ、お酒、、気を付けないと、
と我が身を思わず振り返ってしまいました。。。。
次は、白酒さんですが、長くなったので。
(つづく)