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「渋谷に福来るSPECIAL~落語フェスティバル的な~改作魂」で富Q [落語・お笑い]

そろそろ呆れられそうなので、落語のネタはこのあたりで一旦終了します。(笑)




先月はじめ、渋谷まで落語会に行ってきました。
毎日新聞の落語会で(今回初めて知りました)、
3/2-4の3日間開催されたのですが、一番行きたかった3/3の「円丈ゲノム」が売り切れ、、
じゃあ、翌日3/4の「改作魂
」のチケットを購入。
どちらも白鳥さんが出るので、ま、いっか(笑)、って感じで渋谷へ。。






渋谷なんてオーチャードホールに来るときくらいしか下車しない駅だし、
しかもオーチャードホールとは反対側に降りた方だし、、なんて感じで、
適当に迷いながらなんとか、渋谷区総合文化センターに到着。


入口で談笑さんを見かけましたが、寿輔師匠と違って特に知り合いでもないので
(私が一方的に談笑さんを知ってるだけだし)声もかけずにホール内に入って着席。


比較的前の方の左端。 舞台、、もうちょっと近いとよかったかな、って距離です。

昼の落語会にしても早い開演で12時過ぎに開演。(まるで寄席の昼席みたい)
隣のオッサンが開演ぎりぎりに走ってきて暑くて汗をかいたらしく、
上着脱いでプログラムでせっせと扇いでいるのが鬱陶しいというか、暑くない私には「寒い」。
やだなあ、こんな人が隣で、、と思ったのですが、隣は選べないので仕方なし。。。(-.-)





開演後、最初に開口一番で前座さんでも出てくるかな、と思ったら、
最初は出演者によるトークショーでした。

が、登場したのは立川談笑さんと立川こしらさんの2人。
こしら.jpg この人が、こしらさん。

談笑.jpg こちらが談笑さん。

こしらさん、なんだか黒いんだけど光沢のある羽織だなあ、と思っていたら、
「合皮です」「自分でミシンで縫いました」「直線縫いなので簡単ですよ」とサラリ。

同じ立川流なのですが、談笑さんとこしらさん、全然違うタイプというか、
談笑さんが、こしらさんに絡みづらそうな雰囲気。

最初に3人出てこなかったのは、白鳥さんまで一緒に出てきたら談笑さんがさばけないから?
そんなことまで考えてしまいましたが、こしらさん、至ってマイペースな感じで、
談笑さんのことを「金のニオイがする」などと表現して、場内大爆笑。

ここに、サンダル履き(靴だったかも)の白鳥さんが登場し、
改作落語の会でこんな大きなホール、いいんんだろうか、といいながら、
地元の高田に住む友人の岸田君(この人の名前はしょっちゅう出てくる)が
談笑さんの「ジーンズ屋ゆうこりん」は元の噺「紺屋高尾」を超えたと言ってたくらいだし、
「壺算」って聞いてもよく話が分からなかったんだけど、談笑さんの改作「薄型テレビ算」で
やっとどんな話か分かった、とガンガン喋りまくる白鳥さんに談笑さん苦笑。。。

こんなに絡みづらくてやりづらそうな談笑さんを観たの初めてだけど、なんだか面白い。(笑)


と、3人がイマイチ絡まないもののなんだか面白かったトークが終わり、
一旦舞台右手に3人が下がっていき。。。


その後、出囃子とともに、こしらさんが舞台左手から慌てて登場。
右手に下がったので急いで走って反対側から登場したようです。(笑)

こしら.jpg 志らくさんの御弟子さん
改作のつもりはないんですが落語のつもりもない(笑)といいながら始めたネタは「火炎太鼓」。
(普通のあらすじはこちら)→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%81%AB%E7%82%8E%E5%A4%AA%E9%BC%93

私の中では、火炎太鼓というと、

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「狸のキンは八畳」のフレーズですっかりはまってしまった権太楼師匠なのですが、
今回のこしらさん、話の流れは普通に火炎太鼓でありながら、どこが改作かといえば
女房の妄想シーンがふんだんに盛り込まれているところ、などでした。

美形の隠密が登場して(東雲、とか朱雀とかいう名前)「時雨」という名前の隠密が、
自分のことを好きになってしまい、ああ、そんな、、、的な妄想が繰り広げられたり、
「10万ペソ」とか「ドル換算したら」などの海外通貨が登場したり、
「300金」と言われた店の主人が「え、300禁って、300才以上限定?」と勘違いしたり
「300両」と言われて「山手線に足りるかな」と電車の車両と勘違いしたり、かと思ったら、

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最近発売した自分の落語CDの宣伝をちゃっかり途中で入れてみたり。
(30席の噺が入っているのですが、1席あたり2分くらいという高速落語です)
おまけに、コンパクトサイズのツボ押し器みたいなものまで宣伝してました。(^_^.)

途中で火炎太鼓の由来をわざとなのか本当なのか忘れたみたいで
どうなるかと思っていたら、ちゃんと普通にサゲまでつながっていきました。。

改作っていうか、自由奔放な話しぶりに圧倒された感じです。。。。



で、続いて登場したのが、
談笑.jpg 談笑さん
こしらさんとのトークから、こしらさんの落語、と続いてすっかりペースが乱れているご様子。

マクラは、寄席と立川流のような落語会の比較の話。
寄席は銭湯のようなもので、落語会は特殊浴場みたいなもの、と(笑)をとっていたのですが、
分かりやすい噺、と思ったのか「イラサリマケー」で、わーい、と思ったらあっという間に終了。
CDになってないネタをやってくださいと主催者に言われていたのを思い出したらしく、
もう1席「無精歯科」。 「無精床」の改作。
聞いてていて笑いづらいっていうか、いやだ、こんな歯医者が本当にいたら、と思うばかりで
イマイチ私は面白く思えないネタでした。。。

っていうか、談笑さん、完全にペースを崩されてしまったんでしょうね。(^_^.)


で、ここで仲入り。 

隣のオッサンは見ている途中でもメガネケースを出したりしまったり
汗が引いて寒くなったのか一旦脱いだセーターを着たり忙しなくてイラットします。(V)o¥o(V)
仲入りで外に出てくれたからホッとしたけれど、戻ってきてまたやるんだろうか、と不安に。



で、仲入り後は、
白鳥サン.jpg 高田が生んだスター 白鳥さん

自分とシンクロする話、、と話し始めたのが、池袋のビックリガード、、、だったので、
「あれ、黄金餅?」と昨年の新春談笑ショーで聞いた噺を思い出したら、
(昨年聞いた黄金餅)→ http://utsubohan.blog.so-net.ne.jp/2011-01-20

Q蔵(きゅうぞう)が新作落語ばかり高座にかけるのであちこちで出入り止めをくらい
唯一高座に上がらせてくれていた池袋演芸場の席亭に酒席で暴言吐いてしまった為に
ついに出入り止めを食らい、生活の為にみずほ銀行で宝くじを売るバイトをして、、と
話が違う方向に進んで行ったので、なんだろうと聞いていたら、「富久」の改作でした。

(富久)→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%8C%E4%B9%85

銀行の課長に宝くじを買ってくれ、と余った一枚を買わされたQ蔵の手にした宝くじは
「49組(死(4)ぬまで苦(9)労する)の3725(皆(37)不幸(25)」という番号。
黒紋付の羽織をかけた衣文かけにひっかけた提灯に宝くじを入れたQ蔵、
もう落語はやめようかな、と思いながら、ケロリンの洗面器で酒をあおっていると
(涙でケロリンの文字が揺れるぜ、、みたいなことを言って場内大爆笑でした)
池袋演芸場が燃えているの知り助けに行き、大事なものを運び出すのですが、
「一番儲かるものを運ぶ」と言ってQ蔵が運ぼうとしたのが自販機。(笑)
火も手前でおさまり、席亭にも礼を言われてアパートに戻ろうとしたら、アパート燃えてるし!!
ぼろな木造で全焼してしまったアパート。茫然とするQ蔵。
すると池袋演芸場の席亭が、寄席の観客席の一番後ろで生活しなさいと言ってくれて
暫くの間、寄席で寝泊まりさせてもらうが(寄席は空いているので全然問題ない、という設定)
その後、宝くじの当選発表を観ると、自分の買った宝くじがまさかの大当たり!

あ、でも、宝くじも燃えちゃったんだ、、、落胆するQ蔵の前に現れたのが、
アパートの隣の部屋に住んでいた北朝鮮出身のバアサン。
よく見ると、バアサンが着ているのはQ蔵の黒紋付きを短く切ったもの。
焼けてしまう前にバアサンが運び出していたことを知り、
宝くじを入れた提灯は???とバアサンに尋ねると。。。 という噺。


白鳥さんの売れないころとオーバーラップするような噺なのでしょう、
もう聞いていて面白くて面白くて。。(笑)


トークがあったとはいえ、3人でもたっぷり2時間の落語会、
談笑さんは調子がくるってイマイチな感じもしましたが、
自由奔放なこしらさん、と、相変わらずツボにはまりまくりの白鳥さん、
ばりばり基本に忠実な古典も悪くはありませんが、こういう改作も楽しい!と思った
「渋谷に福来るSPECIAL~落語フェスティバル的な~改作魂」でありました。

終演後に張り出される当日の演目。
(たまに写真に撮る程度ですが、今回は撮影したので掲載(^_^))
RIMG0329.JPG 沢山笑いました!


(ちなみに、前半うるさかった隣のオッサン、、後半は気になりませんでした。
         多分、白鳥さんが面白過ぎたから気づかなかったのかと。。)


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