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映画「イングロリアス・バスターズ」を見る [映画(あ行)]

劇場公開時に「面白くなかったら返金します!」とタランティーノ監督自らが宣伝していて
面白そうだなー、、と思いつつ、結局機会を逃してしまった映画。

今回はレンタルDVDで鑑賞しました。

イングロリアス・バスターズ [Blu-ray]

イングロリアス・バスターズ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • メディア: Blu-ray


 


あらすじはamazonさんより転載。

ナチス占領下のフランス。
家族を殺された少女・ショーシャナ(メラニー・ロラン)は、
劇場の支配人として身分を隠しながら、ナチスを根絶やしにする壮大な復習計画を進める。
時を同じくして、アルド・レイン中尉(ブラッド・ピット)率いるユダヤ系アメリカ人兵士の特殊部隊が
各地でナチスの極秘ミッションに参加する。
周到な復讐計画を進める少女・ショーシャナとナチスを片っ端から始末するバスターズ。
それぞれの作戦は、ショーシャナの経営する劇場で開催される、ヒトラー総統を招いた
ナチのプロパガンダ映画のプレミア上映会で交錯する・・・。



とりあえあずyoutubeも。





で、この映画ですが、




超クッダラナイ映画です。



でも、そういうの、実は大好物だったりします。(^_^)


映画のタイトルは不名誉なヤツラって感じでしょうかね。
そんなヤツラが主役かと思いきや、そうでもないというか、一体ダレが主役なのか
よく分からない映画ながら、相変わらずのタランティーノ映画というか、
オバカ過ぎて笑える映画でした。

キル・ビル Vol.1 [DVD]

キル・ビル Vol.1 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ / ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: DVD

これもホントにオバカ(←褒め言葉です)な映画だったのですが、
これよりはオバカぶりはちょっと控えめだったような気もしますが面白い映画でした。



映画は5章で出来ているので場面転換も違和感がなく、
また、相変わらず既存の音楽を選曲するセンスは監督ならではだな、と思いました。
なんといっても冒頭で登場するフランスの農村に流れるのがマカロニウェスタンの曲で、
でも、それがなんだかしっくりきたりするので不思議です。


第一章では、
フランス人のある農家を訪れたランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)が
ユダヤ人一家を隠していることを突き止め、床下に隠れた一家を殺害するのですが、
一人だけ娘が殺されずに逃げていきます。
このとき、ランダ大佐が拳銃を娘に向けるのですが、「まあいいか」と撃たなかったことで
逃げた娘がこのあとどうなるのかな、、、と鑑賞者としては気になるわけですね。

で、第二章で、ブラピも出てきますが、本当におバカな役柄です。
映画タイトルの「イングロリアス・バスターズ」と呼ばれるアメリカ秘密特殊部隊の
レイン中尉という役柄で(主人公ではない、多分)、ナチス兵を探し出しては血祭りにあげ、
自分の祖先であるアパッチ族(ホントかよと突っ込みいれたくなりますが)にならって
殺したナチス兵の頭を剥ぐ、という血も涙もない男なんですが、見た目がオバカだったりして
おまけに頭を剥ぐシーンもコワイというよりコントっぽい(=安っぽい)つくりなので、
そういうシーンが出てきてもウヘヘ、って感じで笑えます。
また、「ユダヤの熊」と呼ばれる男が出てくるのですが、凶暴といわれる割にはどってことない
アンちゃんだったりして、ちょっと拍子抜けしたり、、、
また、ラストの場面で「ああ、こうなるのね」と思わせるシーンがここで伏線として登場します。


第三章では、
逃げのびた娘ショシャナ・ドレフュス(メラニー・ロラン)は、エマニュエル・ミミューと名前を変え
パリで叔父から受け継いだ映画館主として働いていたところに、
ナチス兵のフレデリック(ダニエル・ブリュール)が現れるのですが、こいつ嫌なヤツで。
自分一人で数百人の敵と戦い相手を降参させたことで英雄となったこと、
それを映画化した「国民の誇り」のプレミア上映会をショシャナの映画館で行いたいといわれ、
ナチス高官のところに連れていかれるとそこにいたのは家族を殺したランダ大佐が。。
(ここでランダ大佐がショシャナにシュトルーデルというユダヤのお菓子を勧めた上に、
自分がショシャナの家族を殺したときに飲んでいたミルクをショシャナに注文します。
唯一生き延びたユダヤ人と気づいていたのか気づいていないのか不明でしたが。。)
ランダ大佐の依頼を受けざるを得なかったショシャナは、
自分の映画館で行われるプレミア上映会で、可燃性フィルムを燃やして
映画館ごと(観客のナチス高官達ごと)焼き尽くしてしまおうと考えます。



その後、ドイツのスパイとか色々出てきて、プレミア上映会当日になって、
それは見事なくらい、登場人物がバンバンバンバン殺されていくんですよ。
(見る方がいらっしゃるかもしれないので書かない)


で、最後の最後、ランダ大佐がある意味「見物」な存在になって作品は終わります。

 


個人的には、ジュリー・ドレフュスがキルビルに続いて出演していたものの
(豹柄の帽子に洋服が非常にけばかった)
「ああ、随分老けちゃったなあ」と個人的に思ってしまったこととか、
第5章でボウイさまの「キャット・ピープル」が流れて嬉しくなっちゃったとか、
いや、もうブラピが下品さ満載でステキだな、とか、そんなことを思いながら見てました。

ランダ大佐がフランス語やイタリア語も操れたりするので敵方はめんどくさいわけですが、
ランダ大佐の鋭い洞察力なども併せてこの作品の大きなカギにも思えました。
(フランス人はフランス語、ドイツ人はドイツ語、、それぞれの言葉で話す映画です。
 意外にこういう作品ってありそうでないんですよね)

多分、この監督の作品なので、好きな人は好き嫌いな人は嫌い、
そんな映画だと思います。多分それでいいのだ、的な映画。
「キル・ビル」が面白いと思える方にはオススメです。(^_^)



なんといっても史実を無視したような展開もタランティーノならではだと思いますが、
この映画をドイツ人が見たらどうなんだろう、笑えるのかしら、もし日本人の主人公に
過去の残虐性を描かれたりしたら(それで笑われる)私はちゃんと見られるだろうか、
なんて気分にもなったりしたのですが、タランティーノ作品だから、という括り方をすれば
笑えるかな、と思った「イングロリアス・バスターズ」でありました。


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