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映画「スラムドッグ・ミリオネア」を観る [映画(さ行)]

レンタルDVDで「スラムドッグ・ミリオネア」を見ました。

スラムドッグ$ミリオネア [DVD]

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  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • メディア: DVD

 

未来を写した子どもたち(特別版) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: video maker(VC/DAS)(D)
  • メディア: DVD

 

スラムというとこの作品を思い出すのですが
今作は上のようなドキュメンタリーでなくフィクションとはいえ、
インドのスラム社会を少しでも描いているのではないかと思いました。


 

で、毎度毎度ですが、あらすじはamazonさんより転載。


運じゃなく、運命だった。
アジア最大のスラム街・ムンバイで育った少年ジャマールは、
世界的人気番組「クイズ$ミリオネア」にて一問を残して全問正解、
一夜にして億万長者のチャンスを掴む。
だが、無学な彼は不正の疑いをかけられ、番組の差し金で警察に連行され、
尋問を受けることになってしまう。
彼は一体どうやって全ての答えを知りえたのか?
そして、彼がミリオネアに挑戦した本当の理由とは―?

 




クイズ番組に出てミリオネアになる話かと思っていたのですが全然違いました。(^_^.)
(クイズ番組はあくまでも物語を進行させるために上手く使われてはいるだけ)

あと一問で全問正解!あなたもミリオネア!、というところで番組が終わると、
不正だと決め付けた司会者によって主人公のジャマールは警察に捕らえられます。
ムンバイのスラム生まれのスラム育ち、だから、学がないくせに答えられるわけがない、と
司会者(すげー嫌なヤツ)が疑い警察に通報してしまうのですが、
取調べ(というか拷問みたいだった)を受けながら、ジャマールがどうしてクイズに答えたのか
警察に訥々と語り、、ジャマールの生い立ちを回想していく、、、、という流れで、
彼が出会った人や経験したことが彼を正解へ導いていった、、、ということが分かります。


ちなみに、第一問の正解が、アミターブ・バッチャンというインドでも有名な俳優さんなのですが、
RIMG0197.JPG この人
ちょうどNYのマダム・タッソーで見たばかりだったので妙に親近感が湧きました。(^_^) 


ジャマールは暮らしていたスラムが宗教対立で襲撃され、母親を目の前で殺されます。
その後、兄と一緒に逃げながら暮らしていたところで声をかけてくれた男性についていくと、
そこには沢山の少年少女たちが暮らしていて兄弟は安心するのですが、
優しくしてくれた男性は、実は歌の上手い子供たちを失明させて物乞いさせようとしていた
(女の子は娼婦にさせようとしていたわけで)ことが分かり、
そこから更に逃げ出して、タジ・マハールでは偽ガイドでお金を稼ぎ、
兄弟であちこち転々としながら兄弟2人で成長していきます。
そんな中でも忘れられなかったのが、兄弟と一緒に逃げようとしたものの、
離れ離れになってしまった少女ラティカのこと。
ラティカに会いたいと思ったジャマールは兄の反対を押し切り、
身の危険を覚悟してムンバイに戻っていきます。

そのラティカに会いたいが為に、ジャマールはクイズ番組に参加するものの、
不正を疑われて警察に拘束され、酷い取調べの後「シロ」と判断されて解放され、
翌日のクイズ番組の最終問題に答えるのですが、その答えがジャマールには分かりません。
小さい頃から唯一思い出せない三銃士の一人、、その名前を知らないジャマール、
でも、運に見放されず正解を選び、賞金を獲得してめでたし、、、となります。

クイズで全問正解するのは本筋ではない、というか、ジャマールという主人公を通して、
インドという国について、また、観光客でやってくる資本主義国の人たちの傲慢さや、
兄弟愛を描いているんだろうな、と思いました。

冒頭で書いた「未来を写した子どもたち」は実際のドキュメンタリーですが、
今作はドキュメンタリーではないものの、スラムで暮らす人たち、宗教の対立、
マフィアによる子供を使ったビジネスなど、近代化が進み、経済大国として成長していく中で、
未だこういう現実が存在している、ということを垣間見せてくれたような気がしました。
(カーストについては触れられていませんが、そこまで描くと複雑になってしまうからかしら)

監督のダニー・ボイルというと、

トレインスポッティング [DVD]

トレインスポッティング [DVD]

  • 出版社/メーカー: 角川映画
  • メディア: DVD

この作品くらいしか見たことがなくて、イギー・ポップの歌が使われているとか、
ユアン・マクレガーやロバート・カーライルが演じるジャンキー祭りみたいな映画、
のイメージがあったせいか、今作を見てちょっと意外でした。
(誤解されちゃうと、、ですが、トレインスポッティングも結構好きな映画です)

 

最後にハッピーエンドになるのが映画だな、と思いますが、
(エンドロールのマサラムービーっぽい歌と踊りの画面には賛否両論あるみたいですけど)
過酷な人生を送ってきたジャマールが、お金よりも大切なものを求める姿に心打たれたというか
(ま、お金はモチロン大切だけどね(^_^.))
家族、大切な人との絆、生きること、生き抜くことの大切さを感じさせてくれた
「スラムドッグ・ミリオネア」でありました。

ぼくと1ルピーの神様 (ランダムハウス講談社文庫)

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  • 作者: ヴィカス スワラップ
  • 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
  • 発売日: 2009/02/20
  • メディア: ペーパーバック


原作も読んでみようと思います。

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