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「眠れぬ真珠」を読む [本・ゲーム・テレビ]

以前「年下の男の子」という本の記事を書いたところ、

年下の男の子 (実業之日本社文庫)

年下の男の子 (実業之日本社文庫)

  • 作者: 五十嵐 貴久
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2011/04/05
  • メディア: 文庫



lucksun姐さんが勧めてくれたのが↓この本。

眠れぬ真珠 (新潮文庫)

眠れぬ真珠 (新潮文庫)

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/11/27
  • メディア: 文庫

lucksun姐さんは2年前にこの本について記事を書いていらっしゃいます。
(こちら)→ http://lucksunblog.blog.so-net.ne.jp/2009-04-05

 



 

あらすじは相変わらず手抜きですみまそんが、amazonより転載。


(あらすじ)
 出会いは運命だった。
 17も年下の彼に、こんなにも惹かれてゆく―。
 孤高の魂を持つ、版画家の咲世子。
 人生の後半に訪れた素樹との恋は、大人の彼女を、無防備で傷つきやすい少女に変えた。
 愛しあう歓びと別離の予感が、咲世子の中で激しくせめぎあう。
 けれども若く美しいライバル、ノアの出現に咲世子は…。
 一瞬を永遠に変える恋の奇蹟。熱情と抒情に彩られた、最高の恋愛小説。


 

自分の年齢から17歳を引くとー、え、びっくりー、な感じなのですが、
最近のカトチャンペ再婚ニュースとか(あれはやり過ぎな気がする)
マチャアキ再婚ニュースとか(前の奥さんも年下だったから分からないでもないか)
そんなニュースを見ると、「男は年下の女が好き?」なんて思いますが、
女性が年上、というケースで見ると、
私の中で一番インパクトが強かったのは、内海桂子師匠です。 
だって、ご主人は24歳下だもんね。




この作品の主人公(咲世子)は私と同年代なので、
そういう意味では同じ目線で読めたような気がしたのですが
主人公の職業柄(版画家)なのか、はたまたロケーションによるものなのか、
生活感がイマイチ漂わないというかオサレな雰囲気の中で物語が進むので、
赤提灯ライフにドップリな私(笑)は、なかなか入り込んで読めなかったような気もしました。


咲世子が時折経験する更年期の症状の表現もなかなかすごくて、
更年期はそれほど辛いものなのか、と、未だ酷い症状が出ていない私からするとビックリで。


作者(石田衣良)が男性でありながら、ここまで細かく書けるのは、
知人などの女性に色々とヒアリングしたからなのかな、なんて思いつつ、
更年期に悩む中年女性の咲世子と、17歳も年下の素樹との隔たりみたいなものを描く為?
なんて思ってしまいました。

あとは、咲世子と不倫相手との情事の様子がかなりネチネチ書かれていたのですが
ちょっとくどすぎるような気がしなくもないような。
中年もなっても本能というかそういう欲には素直な咲世子、ということを表現したかったのかと
思いましたが、私にはくどすぎました。(^_^.)


年と共に崩れていく体型のことも何度も表現されていたりして、
多分自分が体感している私のような人にはくどいのかな、と思うのですが、
男性やモット若い世代の女性が読むにはここまで書いたほうがいいのかも、とか、
そんなことを考えながら読み進んでしまったのもございます。

 




とはいえ、全体的な話の流れなどは、
年下男性と出会い恋人の関係になるまでに違和感なく読めましたし、
思わず己を投影して読んでしまいそうになったり(錯覚錯覚(^_^.))しましたので、
素敵な作品だと思いました。

 

が、

 

 

年下の恋人が自分の元からいずれ巣立っていくのを覚悟して咲世子が付き合い、
実際、時期が来たと判断して手放す(というか突き放す)ところでお話が終わるものかと思ったら。


その後、素敵なシチュエーション(南国)の中で再会し、
将来は分からないけれど今がある、的にメデタシメデタシな展開が、
(その内またお別れするときが来るかもしれない、と思わせるようなところもありますが)
私の中では、デジャブ感がありました。



なんだろうなんだろう(・・?、この感覚。

 


で、思い出しました。

 

ひとときだけの恋人 (ハーレクイン・ロマンス)

ひとときだけの恋人 (ハーレクイン・ロマンス)

  • 作者: エマ ダーシー
  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2011/01
  • メディア: 新書




このシリーズです。  




まだ販売されているんですね。(^_^.)

 


私が高校、大学の頃、実家に山盛りで置いてあったシリーズ。


モチロン私が買ったわけではなく、母がどこかから貰ってきたらしいのですが、
恋に恋するくらいの夢見る私(当時)は、片っ端から読んでおりました。


ラスト数十ページでググーンと急展開してハッピーエンド、という、
読めば毎回遭遇する結末、に今作がどこか似ているような気がしてしまいました。。。

 

まあ、こういう話は読み手によって期待する部分も違うでしょうから、
今作のような展開で「よかったよかった」と思う方が大半なのかな、と思います。
(私がどこかネジレテいるのかもしれないしね)


とはいえ、女性のタイプを真珠とダイヤモンドに例える件で、私も真珠のような女になりたいと
思ったり、いろいろとツボをくすぐられるところも多かったので、
ちょっと時間を空けてまた読んでみたら違う感想も出てくるかも、と思った
「眠れぬ真珠」でありました。


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