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映画「ロスト・キング 500年越しの運命」を観る [映画(や・ら・わ行)]

映画館で観逃した映画、Amazonプライムで見つけて鑑賞しました。
あらすじは映画.comさんより。


フィリッパ・ラングレーは職場で上司から理不尽な評価を受けるが、
別居中の夫から生活費のため仕事を続けるように言われてしまう。
そんなある日、息子の付き添いでシェイクスピア劇「リチャード三世」を
鑑賞した彼女は、悪名高きリチャード3世も実際は自分と同じように不当に
扱われてきたのではないかと疑問を抱き、歴史研究にのめり込むように。
1485年に死亡したリチャード3世の遺骨は近くの川に投げ込まれたと
長らく考えられてきたが、フィリッパは彼の汚名をそそぐべく遺骨探しを開始する。
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歴女が推しの史実を正す。

実話に基づく映画、だそうです。

年代的には私よりちょっと若いフィリッパがリチャード三世の悪名高いイメージ、
不当に評価されたのでは、と、自らが難病(筋痛性脳脊髄炎)を理由に、
職場で正当に評価されず昇進の機会からも遠ざかり理不尽な思いをしていている、
そんな時に観たシェークスピア劇「リチャード三世」を観て、自分と重なる部分を
感じて興味を持ってリチャード三世の本当の姿を知ろうとするのですが、
そこで知り合った同志たちの協力も得て、殺され川に放り投げられたと言われる
リチャード三世の遺体が埋葬されているはずと発掘しようと奔走します。

リチャード三世というと、大学生の頃の英語の授業で、
リチャード三世(新潮文庫)

リチャード三世(新潮文庫)

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/01/29
  • メディア: Kindle版
シェークスピア劇の日本語訳を一年間学んだのですが、
その人物像に全く共感できず、面白くない授業だったという記憶だけが
未だに残っています。

その後、大学生の頃バックパックを背負って旅行したイギリス、
マダムタッソー蝋人形館で、リチャード三世にお会いして、
IMG_2438.JPGもう40年近く前
あれ、そんなに背中にこぶとかないんじゃない?と思ったものの、
厚着しているから分からないし、こんな悪党をなぜ蝋人形館に
置いておくのか、そんな気持ちで観ていたことを思い出しました。
(ちなみに上の写真は当時の写真を写メで撮り直したものです。)

今作を観て、自分の境遇と重なるようなリチャード三世に興味を持った
フィリッパがのめり込んでいく様子を見ると、自分がこうやって何かに
のめり込むことがあるのか、と、年をとっても何かに興味をもったり
細かく調べていく気持ちを忘れてはいけないな、と反省したのですが、
リチャード三世協会のメンバーの協力を得て、リチャード三世の遺体の
ある場所の目星をつける、ただ巨額な費用がかかるのをどうやって集めるか、
相談した大学はバカのいうことだとろくにとりあってくれない中、
フィリッパの熱い思いに共感してくれた人たちによってお金が集まります。

遺体があると推測した場所はかつて修道院があった場所ですが、
英国国教会が出来てカソリックの修道院が取り壊されてしまったことで、
リチャード三世が埋葬されている修道院も取り壊されて公営の駐車場に
なってしまったのか、、と英国国教会の出来た経緯を考えると、
宗教改革と称して随分勝手なことをしたのだなあという違い思いも湧きました。

発掘作業でフィリッパに異論を唱える大学教授の意見を無視したことで、
フィリッパは無事、リチャード三世の遺体(遺骨)を発見することができたものの、
せこいのが、フィリッパをバカにしていた大学が自分たちの手柄にしてしまうこと、
どこにでも他人の手柄を奪う輩はいるものですが、この場面、大学教授だけでなく
一番反対していた広報担当の男性に態度にはイラつきしかありませんでした。

リチャード三世の遺骨を発見したことで悪名のもとになっていたコンプレックスである
背中のコブは脊柱側弯症であったこと、実際は残虐ではなかったことを世に伝えて
イングランド王として名を刻ませて名誉回復させることが出来たフィリッパ、
彼女自身も理不尽に処遇されていた自分の名誉を回復させることが出来たのと
別居中の夫とも関係修復、息子たちからも信頼を得るようになってフィリッパ自身も
報われるという結果に、私も打ち込める何かを見つけないと自分の人生が無駄に
時間を消費しているだけになってしまうような気もしつつ、そこまでやるのは
難しいとしても、日々を大切に過ごしていかないといけないな、という気持ちになった
「ロスト・キング 500年越しの運命」でありました。



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コメント 4

溺愛猫的女人

>歴女が推しの史実を正す。
それだけでぜひとも観たくなりました!
by 溺愛猫的女人 (2024-11-18 11:11) 

夏炉冬扇

フィリッパ?さん。自民党のあの方に似ているような…。顔がです。
急に冷え込んできましたね。そろそろぎゃらりぃもストーブやこたつの準備だなぁ。
by 夏炉冬扇 (2024-11-18 22:07) 

うつぼ

溺愛猫的女人さん、おはようございます。
実際の話に基づいてつくられた映画だそうですが、彼女の行動力、
凄いなあと思いながら観ました。(^-^)
by うつぼ (2024-11-19 09:31) 

うつぼ

夏炉冬扇さん、おはようございます。
自民党の誰だろう、、、思い浮かびませんが、この女優さんの作品、
結構見ています。
ぎゃらりぃを訪れた時は冷房のお陰で快適に見学できましたが、
あっという間に暖房なんですね、季節の移り変わりの早さにびっくり。
by うつぼ (2024-11-19 09:33) 

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