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映画「ハーブ&ドロシー」を観る [映画(は行)]

映画館で観そびれた作品、これもAmazonプライムのおススメに出てきたので
鑑賞してみました。

内容は映画.comさんより。

(ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人)
ニューヨークの小さなで暮らすアート収集家夫婦を追ったドキュメンタリー。
郵便局員のハーブと図書館司書のドロシー夫妻は、自分たちの給料で買える値段で
あること、そしてアパートに収まるサイズであることを条件に、約30年間で
2000点以上ものアート作品を収集してきた。
そのコレクションには名だたるアーティストたちの無名時代の作品が多数含まれて
おり、ある日、アメリカ国立美術館から寄贈の依頼が舞い込む。


(ハーブ&ドロシー ふたりからの贈り物)
独自のルールにのっとり5000点以上のアート作品を収集してきたニューヨークの
夫婦を追ったドキュメンタリー「ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人」
(2008)の続編。
ニューヨークの小さなアパートに住み、自分たちの給料で買える値段であること、
そしてアパートに収まるサイズであることを条件に、アート作品の収集を続けて
きた郵便局員のハーブと図書館司書のドロシー夫妻。
半世紀で5000点以上もの作品を集めた2人は、国立美術館で収蔵しきれなかった
作品を全米50州の美術館に寄贈するプロジェクトを計画。
コレクションを受け取った全米各地の美術館の反応や2人の人生のその後に
スポットを当てる。

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お金に執着しない生き方。

アートというと最近は特に「投機」対象というイメージjですが、
バブルの頃、某大手企業の会長さんが〇ッホのひ●わりを高値で購入し、
自分が死んだら棺桶に一緒に入れてくれと言い放って物議をかもしたことを
思い出しながら(当時日本人として恥ずかしいなと思いました)、
こういう人たちと真逆にいるハーブ&ドロシー夫妻の姿に驚きました。

アメリカに旅して都市部(NYやシカゴ、ボストンなど)の美術館を訪れると
〇〇コレクションという表記をよく見かけたのですが、要は富裕層が収集した
作品をそのお名前をつけて展示しているのを知り、アメリカは富裕層が
稼いだお金を何らか社会に対して還元するのがごく当たり前のこと、
(お金持ち全員がそうではないと思いますが)
アートを集められるのはお金持ち、という固定概念をもっていた私にとって、
今作で紹介されるヴォーゲル夫妻が富裕層ではないことに驚いたのですが、
共働きで図書館で司書として働くドロシーの給与を生活費に充てて、
郵便局員として働くハーブの給与でアート作品を買い集めた、
(給与で買えて1LDKの部屋に保管できることを条件として)
それが5000点以上、というので更に驚きました。

まだ世に名前を知られる前のアーティストの作品を購入するというのは、
彼らの生活を支える意味もありますが、アーティストと対話することで
彼らの作品も成長していくように思えました。

収集した作品をオークションなどで売却すれば物凄い金額になるのを
2人は公共機関で公務員として働いたから国に恩返ししたい、と
作品を売却しないナショナルギャラリーに寄贈を打診するのですが、
その作品数の多さ(引っ越しトラック何十台分にもなった)、
全てを展示できないことから、アメリカ50州の美術館に50点ずつ寄贈する、
というプロジェクトに発展し、ヴォーゲル夫妻が全米の美術館を訪れて
(全ては回れなったと思いますが)自分たちが集めた作品たちが美術館で
存在感を示す様子を観る、というのが続編で、作品の後半でハーブが亡くなり、
ドロシーが2人で集めていたからと作品収集をやめる決断をするという場面で
2人で長らくアートに敬意を払っていたことを改めて感じました。

作品は続編でも10年くらい前のものなので、続編ではお元気だったドロシーも
現在は90歳くらい(うちの婆1号と同年代です)、どうされているのかな、
ネットで3年前の記事を見つけたのですが、
アートを買うということはお祝いするようなものというドロシーの言葉に
NYに住むことでたくさんの新しいアートに触れてハーブと一緒にたくさんお祝いが
出来たんだなあ、と思いながら、今後アメリカに行く機会がもしあれば
彼らのコレクションが観てみたいと思った「ハーブ&ドロシー」でありました。







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コメント 4

夏炉冬扇

大学時代の友人が宇部にいますが、彼女も一人の版画家さん(関野 凖一郎) の作品をコツコツ買い求めたと話してくれました。退職して私設美術館をご主人と運営していた時、行ったことあります。お話の方とは比較になりませんが。
by 夏炉冬扇 (2024-11-22 17:53) 

溺愛猫的女人

朝日新聞の映画紹介の記事を拝見し、見てみたいなと思ってました。


by 溺愛猫的女人 (2024-11-22 21:35) 

うつぼ

夏炉冬扇さん、おはようございます。
大事にコツコツ集める人、結構いるのかもしれませんが、今作のご夫婦、
狭い自宅に時に分割で支払いながら集め続けたというのを映像でみて
お金に惑わされない姿に驚きました。
by うつぼ (2024-11-23 07:39) 

うつぼ

溺愛猫的女人さん、おはようございます。
10年くらい前の作品ですが、Amazonプライムでおすすめしてもらって
思い出して見ることができてよかったです。
美しいものを探すことって人間にとって大切なことかもしれませんね。
by うつぼ (2024-11-23 07:40) 

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