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寿輔の「文七元結」 [落語・お笑い]

久しぶりの寄席記事です。(かなり長いです(笑))

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ここ最近、寄席に行くのが年数回程度に減少しているのですが、
浅草演芸ホールの2月下席昼の部で寿輔師匠が主任だと知り、
久しぶりに寄席に足を運びました。

東武浅草駅の小さい改札口(中華ぼたんの近く)から伝法院通りを通って
(メンチに大行列でものすごく油臭かった上に食べ歩きが多くて( 一一))
IMG_2946.JPGそこそこ人がいる六区
IMG_2949.JPGピンク色の羽織が眩しい(笑)師匠

師匠に会える~[ハート]
「大人一枚、お願いします」と木戸銭を支払おうとしている横から、
寄席のスタッフのお姉さんが「先に消毒と検温お願いします!」と
物凄い勢いで声をかけてきたのがちょっと不意打ちな感じで、
出した財布を引っ込めて両手を差し出して消毒、そして、手首で検温。
慌てたよ、、と思いながら木戸銭を支払って中に入りました。

入った時、開口一番が始まっていたところでしたが、
めくりに伸都、と書いてあったような記憶なのですが、
芸協のホームページを観ても名前が見つからず、勘違いしていたかもしれません。
ちなみにネタは「まんじゅうこわい」。
久しぶりに聞きましたが、私の場合は「おさけこわい」だな、と
自虐的に心の中でセルフツッコミ。(笑)
前座さんにしては、と思ったら脱サラして入門した34歳、よく通る声で上手でした。
初高座とは思えないくらい堂々とした姿に今後も期待です。

続いて、登場したのが、
桂 伸しん伸しんさん
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
開口一番の伸都さんと同じく桂伸治さんのお弟子さん、
36歳で脱サラ後入門し、7年前の2月下席昼の部が初高座だったので、
開口一番の伸都さんと同じなんです、と仰っていました。
ネタは「桃太郎」。
お父さんの昔話にガンガンツッコミを入れる金坊の姿に笑いました。

と、周りを観ると若い女性がなんだか多くて、あれ、いつの間にか落語が
若いレディースの間で大人気になっているの?と思ったら、それが勘違いと
後々気づくことになりました。(^-^;


 ナオユキ続いて、ナオユキさん お初です
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
関西弁のスタンダップコメディで、中年男が一人で出かけた酒場で見る、
あるあるな光景を次々とテンポよく語るスタイルですが、ホントにあるあるで、
ぐふぐふ笑いながら見てしまいました。
今後も寄席以外で観る機会があれば観てみたい芸人さんです。
古今亭 今いち続いて今いちさん 久しぶりです 
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
寿輔師匠のお弟子さんの今輔さんのお弟子さん、の今いちさん。
寿輔師匠のひとり会でも開口一番から打ち上げの会計お運びまで、
まめに働く好青年というイメージでしたが、現在は二つ目。
袴にサスペンダー姿で登場し、落語家の職域接種(国立劇場)の話から、
コロナ禍で博物館や美術館が休館となってしまったマクラから入ったネタ、
タイトルは分からないのですが美術館ネタでした。
世界の名画を盗もうと夜の美術館に忍び込んだ泥棒、と、世界の名画が
次々と話しかけてくるという創作落語(今いちさんの作品かな)で、
ドラクロワ、ミレー、ピカソなどの作品と話した後に釜茹での石川五右衛門が登場し、
という展開だったのですが、出てくる絵が分からないと笑いづらい、ネタとしては
面白い発想なのですが、寄席にやって来る人を意識してもうちょっと分かりやすく
したほうがよいかな、という若干残念な感じで終わりました。
ネタの後、先輩方との食事(後から食べ始めて先に食べ終わる)で太ってしまったので、
ダイエットに、と袴を脱いで「やっこさん」という踊りを披露して終了。
とても器用な方で早く真打になってほしいと思うのですが(寿輔師匠の孫弟子ですし)
もうちょっと工夫して寄席に来ている大方の人が笑えるようになってほしいと思いました。
桂 夏丸続いて登場したのは夏丸さん
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
夏丸さんも寿輔師匠のひとり会でなんどか見た方ですが、歌がうまいイメージ。
検温消毒、密にならない寄席は安心です、コロナ禍で配信に慣れた人もいると思いますが
やっぱり寄席が一番、テレビだとCMが入って集中力が途切れがち、その点、寄席は
CMが入りませんからね、と話し始め、昔は噺家が出てくるCMが多かったのが今は減って
しまいましたね、永谷園の小さん師匠、エバラ焼き肉のタレの圓鏡師匠、、、と
話しているところで、近くに中年男女6人組が入ってきてすいませんねーと言いながら
前方席(私の近く)2列に分かれて座ったのですが、途中で入ってきたら後方で観て、
演者の入れ替えの時に席に座るのが演者にも他の客にも迷惑にならないと思うのですが
(というか、寄席や落語会ではそれが当たり前だと思っていました)
この時期に6人でやってきて演者さんが話している途中なのに自己中心的な態度で
おばさん(私)、イラついてしまいした。(V)o¥o(V)
と、イラついた後にかけたネタが「懐かしのCM」(多分そういうタイトル)。
CMは時代を映す鏡と説明して、昭和のCMを歌いながら紹介してくれました。
日本最初のCMソング(ラジオCM)はコニカ。
灰田勝彦さんが歌っていたそうですが、僕はアマチュアカメラマン、と始まり、
途中で、ピンぼけだ、という歌詞が入っているのがフィルムカメラらしく(笑)
1950年代の花王石鹸(顎のしゃくれたお月様=三日月)、三和石鹸(ワが3つ)、
オリエンタルカレーの歌など相変わらず夏丸さんは歌がうまいなあ、と思いました。
(これが落語?という気もしますが寄席に長時間いるとこういうネタもあります)
 コントD51続いて コントD51
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
あまり得意でないので軽い気持ちで見ておりましたが、
この時も途中で入ってきた若い女性が私の前列の席に無理矢理座り、
コントD51だったので集中していないからよかったものの、
合間に移動しろよ、とここでもイラついてしまった私です。
神田 伯山と、続いて出できたのが伯山さん
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
浪曲の太福さんの代演で登場したのですが、
この日、若い女性がやたらと多い理由がやっとわかりました。(笑)
独演会も人気でなかなかチケットが買えないんでしょうね、
寄席に出演すると知ってピンポイントで観に来る伯山ファンが多いということ、
浅草演芸ホールさんもウハウハでしょうね。
コントD51さんを見ると平和でいいなと思います、と場内を和ませた後に
かけたネタは落語でも語られる「三方一両損」。
江戸っ子の意地の張り合いに大岡越前まで登場するという話ですが、
講談のテンポよさもあってグイグイひき込まれて見事なお裁きまで聞けました。
この後、露骨に帰っていく女性がぽつぽつ見えた後、
(せっかくだから他も見て、と言いたかった)
古今亭 今輔登場したのが今輔さん
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
今輔さんも久しぶりですが白髪が増えてきたなあという感じでした。(写真は結構若い)
群馬県出身(富岡)なので魅力度ランキング44位という中途半端なところを自虐的に語り、
得意なクイズ(パネルクイズアタック25)の最後のクイズで群馬県なのに岐阜県と答える
回答者の話で笑わせた後にかけたネタは「札-1グランプリ」。
ふだ、ではなく、さつ、なので「サツワングランプリ」。何度か聞いたネタです。
財務大臣が決定している新札の肖像、もし、人気投票で選ぶようなことになったら、
歴女が伊達政宗(六文銭は三途の川の渡し賃だからダメ)とか選んでしまいそうなので、
国民的肖像グランプリで決めようとすると、応募してくるのが太宰治、坂本龍馬。
(ここでも途中で中年グループが大きな足音と共に入ってきてイラっと(V)o¥o(V))
趣味は心中、左翼思想という太宰に対し、坂本龍馬の見た目は武田鉄矢、
そこ、福山じゃないの?と聞く審査員に、いや、福山だとみんなお札を手元にもって
使おうとしないので武田鉄矢にすればみんなすぐ使おうとすると笑いをとる場面では、
寄席が湧いていたので受けてよかったとなんだか安心して見終わりました。

ここで仲入り5分。 
浅草演芸ホールもマンボーでアルコール提供を中止しているため、
ビールを買うことが出来ず、代わりにのど飴を買ってしまいました。
と、この間で、更に若い女性たちが場内から消えていました。
分かりやすいです。(笑)
 きょうこ仲入り後はきょうこさんからスタート
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
和妻といっていましたが、以前見たことのある手妻と同じなのかな。 
きんちゃく袋に入れた卵が消えたりまた出てきたり、
紙を丸めて扇子の上でぽんぽんと跳ねさせている内に卵に変身したり、
こういう奇術系は分かるような分からないようなナゼナゼ(?_?)感が楽しいですね。
春風亭 柳之助続いて柳之助さん この方も久しぶり
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
好きでも嫌いでもないというか、寄席にくると以前はたまに見かけていた噺家さん、
という記憶ですが、この日のネタは「時そば」、まあ楽しめました。
桂 歌春その次は歌春さん
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
あまり得意ではないので軽くスルー気味に。
10分くらい漫談だったのでこれで終わりかと思ったら「たらちね」を話し始め、
嫁がやってくる前に終了してしまいました。
漫談やらないで嫁がやってきてからの混乱も話してほしかったな。
林家 今丸今丸さんで気分を変えます
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
紙切り芸の方ですが、今年80歳とは思えないくらいのハサミさばき。
女性のお客さんが多いので、と最初に切った舞妓、誰もほしいと手を上げず
次に切った藤娘(久しぶりのご注文です、と今丸さん嬉しそうに切っていました)
と一緒にリクエストした中年女性がおひねりを渡しながらもらっていました。
以前、アリババと40人の盗賊をリクエストされたのですがさすがに無理、と
場内を笑わせた後、次にリクエストされた赤穂浪士から宝船、
最後に前に座っているおじさんの横顔まで、おはやしのBGM(オーシャンゼリゼ)に
合わせて作品をどんどん切っていく姿、楽しめました。 
春雨や 雷蔵お次は雷蔵さん
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
この方も久しぶりですが、ずいぶんお爺ちゃんになったなあという感じ。
ネタは「しらみ茶屋」。
笑えるネタのはずですが、性悪な奴だな、という気もして笑えず終了。
粋な人は笑えるのかもしれませんが、粋ではない私は微妙な気分でした。

ここで仲入り。
もう若い女性はそんなに場内に残っていません。(笑)

瀧川 鯉八仲入り後は鯉八さんからスタート
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
今日はお天気よくて絶好の鯉八日和!と話し始めた鯉八さん、
観客の想像力が大事、想像させるのができるのが良い落語家、
と始めたネタが「おちよさん」。
玉置宏のような演歌のイントロ紹介を繰り広げつつ、ネタにつなげていく感じ、
最後は演歌イントロの紹介の体で終わる、独特の鯉八ワールド、という感じで
ちょっと不思議な気持ちながらたくさん笑いました。
藤本 芝裕(音曲)続いて藤本芝裕さん お初です
(お写真はボーイズバラエティ協会のホームページより拝借しました)
頬紅がすごくて驚いたのですが、音曲というカテゴリーだそうで、
漫談と三味線、最初にどすの効いた歌声でソーラン節を歌って場内を驚かせたあと、
東雲節や黒田節、インパクトが強すぎて暫し唖然としてしまったのですが、
どこか親近感のある方でした。
立川 談幸次は立川談幸さん?
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
立川流からいつのまにか芸協に入っていたという印象の噺家さんです。
「みなさん、そろそろお疲れになってるでしょう」と言われて安心したのか、
ネタの「茶の湯」を聴き始めたら、すみません、寝てました。
三遊亭 圓遊眠いところに登場したのが圓遊さん
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
おそらく10年以上ぶりの圓遊さん。 
釈台が出てきたので正座できないのかなと思ってみたらあぐらかいてました。
自分も長時間の正座はきついので噺家さんも大変ですね。
で、圓遊さん、頭に大きな絆創膏を貼っていたので?と思ったら、
2日前、友人の退院祝いで飲んで転んだそうです。
その後、ネタの「疝気の虫」に入っても絆創膏に目がいってしまい、
話に入り込めないまま終了。
先に落語のオチについて説明し、今回は仕込みオチと言ってから始めたのですが、
確かに聴いていなければわからなかったオチかもしれません。
でも、気持ちのほぼ9割方は圓遊さんの絆創膏に向いておりました。(笑)
 ボンボンブラザース続いて、ボンボンブラザーズ
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
かなり若い頃の写真で、実際はお二人とも白髪のおじいちゃんたちです。
冒頭で、輪っかを落とすハプニングもありましたが、
5分くらいでなんだかやったかやらないか分からないうちに終了、という感じでした。
毎日出番があるのでこういう日もあるんだろうなと思いつつちょっと残念。
古今亭 寿輔そして、主任の寿輔師匠[ハート]
(お写真は落語芸術協会のホームページより拝借しました)
当日は蛍光黄色のお召し物でした。[ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)]
「今日のお客さんが一番いい、盛り上がりが中途半端で」
などなど軽く客いじりをした後に話したのは「文七元結」。
(師匠の文七元結は大橋の件からスタート)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2008-09-18
久しぶりに聞いた文七元結、とてもよかったです。(^-^)
集金にいった五十両を泥棒にすられたと、大川へ身投げしようとする文七、
それを見て止める長兵衛、娘お久が長兵衛が博打に負けてつくった借金を返すために
自ら吉原の佐野槌へ行き工面してくれた五十両を文七に渡してしまう、
その後、文七の勘違いと分かって、文七を雇う近江屋卯兵衛の主人が長兵衛の家まで
行くものの、一度渡したものは要らねーと啖呵を切る長兵衛。(さすが江戸っ子)
と、佐野槌から身受けされたお久が帰ってきて文七と結ばれめでたしめでたし。。

まあ、今考えると、お久が文七のことを好きじゃなかったらどうするんだ、
みたいなツッコミもありますが(笑)当時はお見合いや紹介で結婚するのが普通で、
こういう展開もあるわけですよね。

結末が分かっているものの、師匠の語り口、久しぶりに聞いてジワりました。(:_;)

師匠と終演後にお話する機会があったので感想を伝えると、
師匠も久しぶりにこのネタを話したそうで、よいタイミングに寄席に行ってラッキー!
と思いつつ、もうちょっとまめに寄席に足を運んで師匠を拝もうと思った、
久しぶりの浅草演芸ホールでありました。



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lovin

噺家さんの出てるCM、、
本題とずれますが、ここ最近のTBS日曜劇場って、
噺家さん枠があるのかと思うほど、毎回どなたかが。(笑)
まんじゅうこわい、おさけこわいだったら、最後の濃いお茶は何になるのかな~~?

by lovin (2022-03-23 10:49) 

うつぼ

lovin姐さん、こんにちは。
TBS日曜劇場に噺家枠ですか。昇太とか?
おさけこわい、そうか、お茶を例えづらいですね。(笑)
お刺身こわい、、に続いて、おさけこわい、かなー。
by うつぼ (2022-03-24 16:53) 

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