映画「マルジェラが語る”マルタン・マルジェラ”」を観る [映画(ま行)]
「アイダよ、何処へ?」を観たシアターと同じ場所なので、
ダッシュで移動することなく、そのまま続けて鑑賞した4本目です。
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予告編を観て気になっていた作品です。
あらすじはYahoo!映画さんより。
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ファッションにはあまり(というか殆ど)興味のない私ですが、
芸術家としてのマルタン・マルジェラ、という視点で観ると
興味深いというか面白いな、と思える作品でした。
ファッションのデザイナーというと、春夏、秋冬のファッションショー、
その最後にモデルと一緒に華々しく登場する、というイメージでしたが、
マルタン・マルジェラは一切表には出てこない、その理由が戦略的なものではなく、
単に人見知りで表に出るのが苦手という理由、逆にそれがミステリアスな印象になって
作品とともに評価されていったようにみえました。
60年代、幼い頃に見ていたパリのファッションデザイナーの番組、
クレージュのデザインした洋服に靴、靴のつま先がカットされているのを観て
自分が持っているバービー人形の靴のつま先もカットしてしまう、
将来の夢は「パリのデザイナー」になりたい、その一途な思いと自分の考えを
具現化することに楽しみを見出していったんだろうなと思いながら観ていたのですが、
マルタン・マルジェラが活躍し始めた1988年ごろの日本といえばDCブランド、
当時、ちゅーちゅーねずみーランドでバイトしていた私、同じ店舗にいた先輩が
(今ならフリーターと言われる方ですが当時は専業さんと呼ばれていた)
シーズンが始まると丸井で思いきり洋服を買って分割払いにして、
その支払のためにせっせとバイトする、みたいな人で、何十万円分の洋服を
一度に買ってしまうその先輩が信じられなかったのを思い出しました。
その先輩が好きだったのはピンクハウス(みたいな他のブランドかも)で
同じシフトで一緒に帰るときにフリフリした可愛らしい洋服を楽しそうに着ていた、
そんな姿をふとこの映画を観ながら思い出しました。
ちなみに、当時の私も丸井でブランド品を買いたいという若い女子でしたが、
洋服を丸井で買う勇気はなく、クレージュのバッグを2つだけ買いました。
まだ一つ、使わないのに持っています。(笑)
と、話が丸井にそれてしまいましたが、マルタン・マルジェラのすごいところは
高級な素材を使うといよりはビンテージの洋服や身近な素材(スーパーの袋とか)を
使っているところ、時に、洋服にかけてあるビニール袋までドレスに仕立てるという、
それを着たいかといわれたら、セレブの方に着てもらってください、と答えますが
既成概念にとらわれない(奇をてらうわけではなく)自分の思ったように作る、
ときに過去の作品を改めて構築しなおして発表していく、常に前向きな気持ちで
創作していたように見えました。
会社が買収され、創作する側からディレクター的な立場で好きなように創作できず
マーケティング部門による戦略やキーワードに合わせて洋服を作っていくようになって
マルタン・マルジェラ自身、それが自分のやりたいことではないと思って20年の節目で
引退していったように見えましたが、20年間の自分の創作について語る様子、
姿は見えませんがその声はどこか温かさが感じられて、
様々な制約から解放されて今は好きなように創作活動を続けていることで
穏やかに過ごしているように思えました。
ファッションショーの会場選びから作り出す洋服の型破りな様子を観ると
一時代を築いた方なんだと思いましたが、ファストファッションが主流となって
こういうブランドも当時のような勢いはなくなっているのように見える現在、
とりあえずなにか着ればいい、程度の手抜き状態の私も、
(在宅勤務1年半で今まで以上にズボラになってしまいました)
気分が盛り上がるような洋服を選んで出かけるようにしてみようかな、と
思った、「マルジェラが語る”マルタン・マルジェラ”」でありました。
ダッシュで移動することなく、そのまま続けて鑑賞した4本目です。
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予告編を観て気になっていた作品です。
あらすじはYahoo!映画さんより。
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ファッションにはあまり(というか殆ど)興味のない私ですが、
芸術家としてのマルタン・マルジェラ、という視点で観ると
興味深いというか面白いな、と思える作品でした。
ファッションのデザイナーというと、春夏、秋冬のファッションショー、
その最後にモデルと一緒に華々しく登場する、というイメージでしたが、
マルタン・マルジェラは一切表には出てこない、その理由が戦略的なものではなく、
単に人見知りで表に出るのが苦手という理由、逆にそれがミステリアスな印象になって
作品とともに評価されていったようにみえました。
60年代、幼い頃に見ていたパリのファッションデザイナーの番組、
クレージュのデザインした洋服に靴、靴のつま先がカットされているのを観て
自分が持っているバービー人形の靴のつま先もカットしてしまう、
将来の夢は「パリのデザイナー」になりたい、その一途な思いと自分の考えを
具現化することに楽しみを見出していったんだろうなと思いながら観ていたのですが、
マルタン・マルジェラが活躍し始めた1988年ごろの日本といえばDCブランド、
当時、ちゅーちゅーねずみーランドでバイトしていた私、同じ店舗にいた先輩が
(今ならフリーターと言われる方ですが当時は専業さんと呼ばれていた)
シーズンが始まると丸井で思いきり洋服を買って分割払いにして、
その支払のためにせっせとバイトする、みたいな人で、何十万円分の洋服を
一度に買ってしまうその先輩が信じられなかったのを思い出しました。
その先輩が好きだったのはピンクハウス(みたいな他のブランドかも)で
同じシフトで一緒に帰るときにフリフリした可愛らしい洋服を楽しそうに着ていた、
そんな姿をふとこの映画を観ながら思い出しました。
ちなみに、当時の私も丸井でブランド品を買いたいという若い女子でしたが、
洋服を丸井で買う勇気はなく、クレージュのバッグを2つだけ買いました。
まだ一つ、使わないのに持っています。(笑)
と、話が丸井にそれてしまいましたが、マルタン・マルジェラのすごいところは
高級な素材を使うといよりはビンテージの洋服や身近な素材(スーパーの袋とか)を
使っているところ、時に、洋服にかけてあるビニール袋までドレスに仕立てるという、
それを着たいかといわれたら、セレブの方に着てもらってください、と答えますが
既成概念にとらわれない(奇をてらうわけではなく)自分の思ったように作る、
ときに過去の作品を改めて構築しなおして発表していく、常に前向きな気持ちで
創作していたように見えました。
会社が買収され、創作する側からディレクター的な立場で好きなように創作できず
マーケティング部門による戦略やキーワードに合わせて洋服を作っていくようになって
マルタン・マルジェラ自身、それが自分のやりたいことではないと思って20年の節目で
引退していったように見えましたが、20年間の自分の創作について語る様子、
姿は見えませんがその声はどこか温かさが感じられて、
様々な制約から解放されて今は好きなように創作活動を続けていることで
穏やかに過ごしているように思えました。
ファッションショーの会場選びから作り出す洋服の型破りな様子を観ると
一時代を築いた方なんだと思いましたが、ファストファッションが主流となって
こういうブランドも当時のような勢いはなくなっているのように見える現在、
とりあえずなにか着ればいい、程度の手抜き状態の私も、
(在宅勤務1年半で今まで以上にズボラになってしまいました)
気分が盛り上がるような洋服を選んで出かけるようにしてみようかな、と
思った、「マルジェラが語る”マルタン・マルジェラ”」でありました。
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