映画「ガンズ・アキンボ」を観る

3月初旬、緊急事態宣言下での映画館は20時までに終演というルールだったので、
仕事終わりに映画、というのが難しかったのですが、そんな中でも
なんとか観に行けそうだと思って業後ダッシュで映画館に行って観た作品です。


あらすじはYahoo!映画さんより。

街で人々に殺し合いをさせ、その様子を視聴する闇サイト「スキズム」。
そこへ攻撃的なコメントを書き込んでは仕事の憂さを晴らしていた
ゲーム会社プログラマーのマイルズ(ダニエル・ラドクリフ)は、
彼の度を超えた荒らしぶりからサイトを管理する裏組織を率いるリクターを
激怒させてしまう。
リクターはマイルズの住所を特定して麻酔で眠らせ、
両手にボルトで拳銃を固定した上に元恋人を拉致。
目覚めて驚がくするマイルズにリクターは、
スキズムで最強の殺し屋とされるニックスに勝利すれば元恋人を解放すると告げる。

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もうハリーじゃない。(笑)

良い意味で思いました。

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死体役を好演しているなと思ったこの作品よりも個人的には楽しく見られました。

もう、杖もって
エクスペクトパトローナム
とか言わなくてもいいんだよ、思わず声をかけそうになりましたが(笑)
そんな呪文を唱えるようにはまったく見えない好演。(笑)　⇐褒めてます

話自体は荒唐無稽というか、実際に人間が殺しあうのを
リアルタイムに見るというのが観ていて嫌悪感しかなかったのですが、

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ロジャー・コーマン先生のこの作品がファンタジーに見えてしまうくらい(笑)

今作は人が人を殺すのをリアルタイムで観て喜ぶ人たちの頭のおかしさというか、
ネット社会が生み出した弊害みたいなものを苦々しく見ていたのですが、
ま、それは置いといて。

主人公なので決して死ぬことのないマイルズ(ダニエル・ラドクリフ）が
二丁拳銃（タイトルのアキンボってこの意味）持ちに改造させられるきっかけに
なったネットへのクソのような書き込みを観て、匿名性のある書き込みで
精神的におかしい人がどこにでもいるという警鐘にも見えたのですが、
スキズムでも運の良さだけで逃げ切っているダメっぷりを観ながら、
少しずつ仕事や友人、元彼女への気持ち、ダメな自分を無意識に反省しているのか
（途中、お世話になった仕事仲間が無残に殺されて悲しそうだったマイルズ）
だんだん強くなっていくように見える（とはいえ運が強いだけかもしれない）、
ニックスと共にスキズムを動かす闇の権力者リクタ―に立ち向かう、というのは
なんとなく想像していた通りでした。
（途中、脇役の人たちが意外と簡単に殺されてしまったのはびっくりしましたが）

マイルズと闘うニックスのイカレぶりも冒頭からすさまじくて、
（そうなってしまった理由が中盤で分かって悲しくなった私(;_:)）
リアルタイム中継という設定の演出でゆれまくるカメラの動きとともに
(長時間揺れるカメラワークに少々気持ち悪くなってしまいました）
マイルズを引き立たせているように見えました。

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この作品で、主人公ミルドレッド（フランシス・マクドーマント）の元夫の
恋人（物凄い年の差設定なので若いおねえちゃん）をを演じていたのが、
今回ニックスを演じていたサマラ・ウィーヴィング。
全然違う役柄をこうも演じ分けているとは今後の出演作品も観てみたいと思いました。

デスレースのような設定は個人的に好きになれないのですが、
それよりもダニエル・ラドクリフが殻を破って脱ハリー、と思える作品で一安心。
エンディングを観ると次回作もありそうで、東京も舞台になるのかな、と思うと、
人殺しは嫌なんだけどまた見ちゃおうかな、と思った「ガンズ・アキンボ」でありました。