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映画「ジュディ 虹の彼方に」を観る [映画(さ行)]

レニーちゃんの演技がみたくて映画館で鑑賞しました。

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あらすじはYahoo!映画さんより。

ミュージカル映画のスターだったジュディ・ガーランド(レネー・ゼルウィガー)は、
遅刻や無断欠勤を重ねた結果、映画のオファーがなくなる。
借金が増え続け、巡業ショーで生計を立てる毎日を送っていた彼女は、
1968年、子供たちと幸せに暮らすためにイギリスのロンドン公演に全てを懸ける思いで挑む。





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(;_:)( ノД`)(T_T)


レニーちゃんののり移ったような気迫ある演技に思わず泣いてしまいました。

ジュディ・ガーランドはリアルタイムではないので、
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この作品で一躍人気が出た女優で、娘がライザ・ミネリ、という程度の知識です。

ライザ・ミネリも舞台や映画で活躍されていたものの、
アルコール依存など二世としてのプレッシャーや小さいころからショービズ界で
人気があって、プライベートもないような生活だったのでしょうか、
トニー賞授賞式で依存症から復活して出てきたときに拍手喝さいを浴びていましたが、
こういう人たちが精神を安定させることは並大抵のことではないんだろうと、
私なりに推測していました。

と、ライザ・ミネリもちょこっとだけ出てきますが今作の主役はお母さんのジュディ。

彼女が落ちぶれたところから映画は始まり、オズの魔法使いの頃と場面がいったりきたり、
どうしてこんなに落ちてしまったのか、、その鍵となるのは子役として主役に抜擢され、
休むことも友達を作ることも美味しいもの(カロリーがあるもの)を食べることも
許されず、大人の事情だけでひたすら働かせられ、ダイエットによいと薬を与えられ、
それが覚せい剤の一種であったり、興奮剤や睡眠剤も与えられていたことで、
小さいころから薬漬け。
そうなると大人になっても手放せないわけで、自分が望んだ華やかな舞台で活躍する
ためとはいえ、それが原因で心身ともボロボロになって仕事に支障を来したことで
落ちぶれていったのが本人だけ悪かったのかといえば、ジュディをいいように
金づるとして酷使させた映画会社(MGM)の責任も重いと思いました。

ジュディに平凡な女の人生を歩んでいいのか、お前はそうじゃないと、
何度も言い聞かせるプロデューサーの爺(金の亡者みたいで本当に感じ悪かった)、
こいつと、こいつに指示されたスタッフ、ジュディの母親でジュディは成功したものの、
その後は落ちていくばかりで、観ていて切ない気持ちになりました。

子どもと一緒に再び生活するための資金を、と乗り気でなかったロンドン公演を引き受け、
開演前までぼろぼろでもいざステージに立てばスタートして輝く姿、でも、長くは続かず、
結局公演が途中でキャンセルされてしまったこと、その半年後に睡眠剤過剰摂取で
亡くなってしまうこと、事実とはいえ、悲しいことですね。

ロンドン公演の観客で登場するゲイのカップルが非常に印象的だったのですが、
ジュディは同性愛に厳しい当時でも彼らに優しく接し、彼がジュディが感極まって
歌えなくなってしまった虹の彼方にを観客席から歌い、周りも一緒に歌いだす、
そんな場面に私も思わずダダ泣きしてしまいました。
この場面が実際あったものなのか、演出なのか分かりませんが、
ジュディが現在LGBTのアイコンであり、虹がその象徴として描かれるのは、
こういうジュディの差別しない、愛には愛を返す人柄によるものなのだと
今作で知りました。

映画レビューなどを観ると、だらしない婆の話、などと一蹴するような感想が
結構多いのが残念ですが(多分若い方のレビューなのかと思います)、
誰しも自分が落ちぶれたいとは思っていないわけで、そうしたくないけれど、
薬漬けで心身ぼろぼろで自分ではもうどうにもならない、という状態でも、
歌いたい、愛されたい、スポットライトを浴びたい、と舞台に立つ、
でも、やっぱり怖い、と薬やアルコールにどっぷりつかってしまう。

人間は弱い生き物だと思っています。
一般人でも日々なんらかのプレッシャーを感じながら生きているわけで、
私もストレス解消にアルコール消毒と称して呑んでしまうのですが、
スポットライトを浴びることもないし、世間に晒されることもないので、
まあなんとか自分をコントロールできていると思います。
一方、ジュディは自分で自分をコントロールできないくらい、小さいころから
周囲にコントロールされ、世間に晒され、よいときは持ち上げられ、
ちょっと問題があれば叩かれ、結婚してもうまくいかず、いろいろなことが
負の連鎖を起こしていったんだろうなと思いました。

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以前、この映画を観たときも、ただ歌いたい、愛されたいだけなのに、
彼女の場合は、本当にクズ男を愛してしまったがために、
薬とアルコールにどっぷりつかって早逝してしまったのを本人の姿を
観ながら泣いてしまったのですが、
ジュディの場合も歌いたい、愛されたい、そういう純粋な気持ちだったんだと思います。

レニーちゃんの演技、おそらく本人の映像なども観て研究されてのものかと思いますが、
のりうつったというか憑依したというか、レニーちゃんなのにジュディ本人なのかと
錯覚を起こすような気持ちで見終わりました。

一時期、整形のし過ぎで顔が変わってしまったと叩かれていましたが、
最近、元に戻ったような、、、みたいな記事をみてホッとしていてこの映画、
レニーちゃんの演技にひきこまれた「ジュディ 虹の彼方に」でありました。



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lovin

これ観たい。。。
by lovin (2020-03-31 16:55) 

うつぼ

lovin姐さん、こんばんは。
スポットライトを浴び続ける人生、時代もあったと思いますが、
稼ぎ頭と過酷な労働をさせられた後のポイ捨て、ジュディだって
人間なのにと、切ない気持ちになりました。
レニーちゃんが好演していますので是非映画館で!
by うつぼ (2020-04-05 18:31) 

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