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映画「パラサイト」を観る [映画(は行)]

年明けに韓国映画を観た話を会社(フリーアドレス)でよく隣に座る韓国人の
お兄さんに話したら、韓国映画を観るなら「パラサイト」も観なくちゃ、と言われ、
1月末にやっと観ることができました。


parasite.jpg

あらすじはYahoo!映画さんより。

半地下住宅に住むキム一家は全員失業中で、日々の暮らしに困窮していた。
ある日、たまたま長男のギウ(チェ・ウシク)が家庭教師の面接のため、
IT企業のCEOを務めるパク氏の豪邸を訪ね、兄に続いて妹のギジョン(パク・ソダム)も
その家に足を踏み入れる。




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面白くて怖くて深くて考えさせられる映画。

でした。



見終わった後、途中に出てくるさまざまなものが伏線になっていたこと、
ネットでいろいろな記事を観て確認しましたが、


(参考にした記事)→ https://pandafujin.com/movie-parasite-spoiler/



伏線の一つにお金持ちの息子の描いた絵が家族写真と一緒に飾られているのですが、
最初見たときにピカソぽい感じだなと思ったら、それがまさかの伏線で、

後半にそれが何かわかる場面で鳥肌が立ちました。(*_*)

あとは、金持ち一家の息子が、寄生する家族に気づかずに、
貧しい一家の父(運転手として寄生)と母(家政婦として寄生)のニオイが同じと
発言する場面があって、ぞわっと思いながらどんなニオイかな、カビっぽいニオイかな、
なんて見続けていると、金持ち一家の父(IT企業社長)が切干大根に例えていて、
腐った切干大根のようなニオイかあ、日本人だったら想像できますね。
そのニオイが原因で、貧しい父の怒りの沸点に達し、突発的な行動に出てしまう、
その場面が悪気はないとはいえ、金持ちのどこか傲慢で、貧しさと一線を画すような
プライドの高さの中に見える本性なんだろうなと思いました。

舞台となる半地下の部屋、日本ではなじみがないのですが、
北朝鮮対策でシェルターとして作られたものを、住居としても(安い家賃)
使うようになった、そこを貧しさの象徴的に使っている映画なんですね。
今は都市部にタワーマンションができて比率が下がったそうですが、
私に映画を勧めた韓国人のお兄さんにとっても半地下は身近なものだったそうです。

上には上がいるし、下には下がいる、と、私も日本にいて実感していますが、
高学歴でもなかなか職につけない(一部の財閥に富が集中している現実)格差社会が
韓国では今も色濃く存在しているんですね。

今作でも高台に住むお金持ち一家と半地下に住む貧しい一家を4人家族という
同じ家族構成で対比して描いていますが、貧しい家族が寄生していくのが
話の本筋ではなく、寄生していく様子を描きながら現在の韓国や人間の本質、
みたいなものを炙り出していたように思いました。

メイキング映像を観てなるほどなあ、と思ったのは、各々の対比をするために、
お金持ちの家は高台にそそぐ光を描くために黄色っぽい色合いを出して、
一方の貧しい半地下は日があたらない多湿な環境を描くために緑っぽい色合いで
照明をあてて撮影したそうです。

シェルターとして作られた半地下に住む貧しい一家の長(ソン・ガンホが演じてます)が、
無計画で色々と失敗した過去を持つ割に、最終的には無計画が故に、お金持ちの家の
シェルターに隠れることを選ぶというのが皮肉だなと思って見終わりました。

シェルター、Wi-Fi、インディアン、モールス信号、チャパグリ、
いろいろなキーワードとなるようなものが出てきますが、
(個人的には台湾カステラに興味が湧きました。食べてみたい。(^-^))
お金持ちも貧困層も根っこ(本質)は一緒ながら、富を持つかどうかで運命が変わる、
現代の韓国を炙りだすような作品「パラサイト」でありました。





(20.3・26追記)
 先住のお手伝いさん、ものすごくインパクトがあったのですが、
 
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この作品のお母さんを演じていた女優さんでした。
イ・ジョンウンさん、他の出演作品も観てみたいです。(^-^)


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