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お江戸日本橋亭で「白鳥倶楽部」② [落語・お笑い]

長くなってしまったので続きです。

前座のしん歩さん、白鳥さんの時間調整トーク、玉々丈さんのニワトリネタに続いて
「白鳥の湖」の出囃子と共に白鳥さん登場。

白鳥サン.jpgいつか高座でこの格好の白鳥さんが見たい

そうそう、昨日の記事で書き忘れたのを思い出しました。

しん歩さんの後に時間稼ぎで登場した白鳥さんが、地元での仕事について話したのですが
「わが町妙高一番」というローカル番組に出ている白鳥さん、ギャラが交通費込みで◎万円、
(さすがに数字は伏せときます)
往復の新幹線代でギャラがなくなるとテレビ局に申し出たところ、「高速バスを使ってください」と
言われてしまったとか。(本当に言われたか不明ですしネタかもしれないですけど(^_^.))

また、新潟で「朝日さわやか寄席」が開催されるということで呼ばれた白鳥さん、
他の出演者を見ると、三遊亭円楽と三遊亭好楽という笑点メンバー。
もしかして自分が呼ばれたのは予算上の理由?なんて思った、という話もあったりして、
(笑点の二人はギャラが高いから、もう一人はギャラの安い白鳥さん、という意味)
ネタをやらなくても充分笑えました。。。





白鳥さんの「苦手なもの」 は鳥だそうで、
中学生の通学路で黒いニワトリに襲われそうになってからというもの鳥が大の苦手になったとか。
円丈師匠に入門して前座名が「三遊亭新潟」という新潟県出身だからという理由で名づけられ
(本当は「なまはげ」とつけられそうになったのは、なまはげ=秋田だからと拒んだとか)
二つ目に昇進するとき、「歌舞伎っぽい名前をつけよう」と「時次郎」という名前が浮かんだものの
「時次郎、いや、新潟は朱鷺だから朱鷺次郎にしよう(確かそんなこと行ってたような)
 いや、白朝だ(このとき白鳥さんは円朝へまっしぐら、だと思ったらしい)、
 いや、やっぱり新潟には白鳥が飛来するからお前は三遊亭白鳥だ!」と二転三転、
鳥が苦手なので抵抗したものの師匠の言うことには逆らえず、今の名前で落ち着いたそうです。

で、苦手なもの、、、をマクラに話した後、
「皆さんも苦手なもの、あるでしょう、例えばゴキブリとか・・・」と入った噺が「台所の隅で」。


ゴキブリの親分は、奥さんを人間に殺されてしまい、その通夜の席での話。
(奥さんが丸めた週間文春で人間に何度も叩かれて亡くなる、、、という表現に(笑))

通夜に参列したのは、手をスリスリしながらのハエ、ピョンピョン飛びながらのノミ、
(白鳥さんが一生懸命ジェスチャーするけどよくわからなかった)カミキリムシ、テントウムシ、
そして、番場のチュウ太郎(ねずみ)親分。

通夜のお清めの席で、ゴキブリ親分の住処としている家の娘のコンタクトレンズを大盃に
酒を飲むチュウ太郎親分。(笑) そして酔いが回ると愚痴をこぼし始める。。。
チュウ太郎親分が「ねずみってのは皆嫌われ者かと思ったらモルモットは違うんだよ、
人間に可愛がられて、ちくしょー」と言い始めると、なぜか話は噺家に。。。。

20年前、寄席から出てくる花禄さん(小さんの孫)は、出待ちの若い女性に沢山囲まれて
差し入れを沢山もらっている、というのに、おなじ噺家の白鳥さんといえば、
鶴瓶みたいなオッサンに「火星に行こう!」と銀の灰皿二枚重ねたような円盤を手渡されて。。
(実話みたいです、笑)

と、お清めの席に見えたのが大きな団子。
食べてしまったらそれがホウ酸団子だということが分かって。。。。


という噺。やはり結構短めでした。(^_^.)
ゴキブリをネタにするのも白鳥さんならではだなあ、と爆笑爆笑でした。。




やっとここで仲入り。  



古典を聞き続けるのと違って新作(創作)落語をひたすら聴き続けるのって
結構体力が要るかもしれないなー(笑)と思います。。。



仲入り後は、白鳥さん。

後半の噺は長くて、大体40分から3時間くらいですね、
3時間くらいやってるときは途中で記憶が飛んでいたりするんですけど、、、、
なんて感じで笑いを取った後は毎度お馴染みの「高田」ネタ。
高田は豪雪地帯で冬というと一面雪、全国どこでも積雪5メートルなら文句は言わないけれど
雪も降らない温暖な地域でぼけーっと育ったような人を見るとイラつきます、
例えば静岡で育って50歳にもなって独身の昇太兄貴とか。(場内大爆笑)

私も中学生の頃から自宅の雪下ろしをやらされたんですけど、
夜の8時9時まで雪下ろしして、離れの自分の部屋はもういいや、って寝ちゃうと
夜中に「ミシッ」って音がするんですよ。
それって自分の寝ている部屋が雪でつぶされそうになるかもしれないから慌てて起きて
深夜にせっせと自分の部屋の外の雪を下ろすんです。
と、同じことやってる同級生が何人か見えたりして、声かけあったりして、
じゃあ、って同級生の家にいって、中学生なんで「ジュース」って琥珀色のジュース(笑)を呑むと
次の日は頭が痛くてなかなか起きられなくて寝坊して、、、学校に遅刻する!!!!と
慌てて高さ2メートルの新雪の上を自転車で走って学校に行く、という技が身につくんです。

これが、山奥に住んでる同級生だと朝ごはんも食べてないんで、
新雪の上で自転車漕ぎながら片手にパン、片手に牛乳持って食べたり出来るんですよ。。

そんな技術が身についても大人になったら何の役にも立たないんですけどね。。。。

と、豪雪地帯「高田」で笑いをとった後に始めたネタが「隣の街は戦場だった」。

高田のとある高校の問題児、ヨシダタケシは先生に言い含められて自衛隊に入る。
とPKOで中東の危険な地帯に送られたヨシダタケシ、とあることがきっかけで
現地の男性と知り合うが、そこで、高田時代の経験を生かすことになるのだが。。。。。

という噺。

高田で培った経験を中東の暑い地で生かす、、、あり得ないじゃん、と思ってしまいそうですが
それがうまくつながるので場内大爆笑でした。

特に面白かったのが、高田で祖父と2人でチームを作っていた暴走族時代に
ホンダのスーパーカブ(笑)で高く積もった新雪の上を旗を振りながら走っていた経験が
現地で死に瀕した少女を病院に連れて行くときに生かされるという場面。
倉庫で錆付いていたスーパーカブを出してきたヨシダが、
このスーパーカブには本田宗一郎さんの魂が宿っている!といってエンジンをかけると
ブルルルンブルルルンとスーパーカブが動く場面がもうおかしくて。。。。

あとは、高田の高校時代に習った「ミナミアカマダラオオサソリ」に刺されたときの解毒術とか。

高田で学んだり経験したことが生かせるわけがない、と思っていたヨシダが
遠い中東の地でその経験を次々と生かしまくる、、という、白鳥さんの早口が
どんどんテンポよくつながっていくのが聞いていて心地よい噺でした。

今回の収録は、いずれワザオギさんからCDで発売されるので購入しようと思いますが
笑いっぱなしの2時間で元気も出た白鳥倶楽部でありました。

 RIMG1894.JPG 終演後に貼ってあった今回のネタ


 


 


タグ:白鳥
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lovin

地元ネタっていいですね~。
最近、沖縄系のお笑いとかも、かりゆし寄席とか観にいくと、
めっちゃ沖縄、な部分とかおもしろくて、でも言葉がまだ分からなくてついていけないところもありまけどね。
あと、その虫の名前は、、見た瞬間、前後何行か見られないくらい、、
嫌いなので、、(汗)

by lovin (2011-07-04 22:11) 

bluebird

沖縄のその虫は、はんぱなくデカイっすからねぇ・・・

んー間違った高田が拡散していく(笑)
ただ、白鳥さんの出身高校は化石みたいなおもろい先生の宝庫だったので、ネタになりそうだなぁ・・・

by bluebird (2011-07-04 22:39) 

うつぼ

lovin姐さん、こんばんは。
地元ネタ、白鳥さんは毎回高田の話をするので結構覚えたりして
ますが、脚色している部分もありそうだし、すべて信じては
いけないようですね。。(笑)
虫、、、失礼いたしました。。(-_-;)
by うつぼ (2011-07-05 21:12) 

うつぼ

bluebird姐さん、こんばんは。
間違った高田なのかー。(笑)
でも、毎回楽しいですよ。岸田君って人も毎回出てくるし。
他の噺家さんも出身地の話をマクラにすることが多いのですが
こんなに面白い話は他にございません!
by うつぼ (2011-07-05 21:15) 

へろーめ

学校のお勉強って役に立たないのにねw

by へろーめ (2011-07-06 23:25) 

うつぼ

へろーめ兄さん、こんばんは。
かけなかったのですが、バカにしていた勉強が中東の砂漠で
急に生きる、、というのが、テンポよく話す白鳥さんのお陰で
大爆笑でございました。。。
ま、自分が勉強したことって仕事に殆ど役立ってないけど。(笑)
by うつぼ (2011-07-07 21:08) 

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