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談笑独演会で「片棒・改」 [落語・お笑い]

寿輔師匠ひとり会で勢いついて喬太郎さん独演会で大爆笑した10日後、
今度は六本木まで足を運んで談笑さんの独演会に参戦しました♪

場所はお初の麻布区民センター。 六本木駅から歩いて5分ちょいくらいなのですが、
最近、六本木というとブルーマンでしか来ていないし、元々こんな都会は怖くて近づかないし、で
ブルーマンのインボイス劇場以外の場所には疎く少々さまよいながら(ーー;)何とか到着。

談笑1.jpg 六本木ヒルズが見えますた。。

今回は談笑2.jpgみなと毎月落語会、で、
多分港区が毎月開催している落語会、のようです。
出演するのは談笑3.jpg立川談笑さん。

 

 
立川談笑

立川談笑

  • アーティスト: 立川談笑
  • 出版社/メーカー: 夢空間
  • 発売日: 2006/07/26
  • メディア: CD


CDや著書も出版されている方なので、談笑さんの名前は知っていたのですが
(かうぞう姐さんの相方さんのお気に入りなんですよね(^^))
立川流、というのがネックというか、先入観があって足を運ぶ気がしなかった私、
「芝浜」にインスパイアされた「シャブ浜」(笑)など、独特の創作というか改作を演じている噺家、
というイメージを持って今回初めてみることに。。。。





開演19時の10分前に着席。 周りはサラリーマンの中年オジサン多数。
そして、前方にオトタケ君を発見。

先日の喬太郎さん独演会でもお見かけしたので、10日間で2回もお見かけしたわけで。
オトタケ君も私のように現在ちょっとした落語ブームなんでしょうか。(^_^.)

 





19時ぴったりに開演。

開口一番で登場したのは、立川らく八さん。 噺は「真田小僧」。

父親から小遣いをもらいたい余り、母親が昼間男を自宅に上がらせたという話をちらつかせ、
父親も小遣い渡して息子から話の続きを聞きだそうとする、、、、という噺。

まだ若くて前座さん?なのでしょうか、基本に忠実って感じの話し振りで
これからもっともっとうまくなっていくのかな、と期待した感じの方でした。


 

15分くらい、らく八さんが話した後は、談笑さんが「野球拳」の出囃子で登場。

マクラが30分と非常に長く、もしかしてネタやらないまま終わってしまうんじゃ?
と、途中で不安になったのですが、マクラ自体がこれまた面白く。(^^)


・私は「友達のいない噺家」なので(笑)、いつも独演会というと開口一番もなく、
 自分ひとりで話しているのに、今日は、らく八さんが出てくれて嬉しい。 


・私の落語会、「談春」と間違っていらっしゃる方が多い。(場内かなりの笑い)


・ここ六本木とか麻布とか青山とか、港区というと、バブルの頃には敷居が高いところだと
 思っていたけれど、最近南青山の焼鳥屋に入ったらお手ごろで、もしかして西新宿より
 安いんじゃないかと思ったくらいで最近は敷居も低くなったような気がする。

・という私は江東区砂町、亀戸の出身で、先日同級生が亀戸天神の落語会にきてくれて
 、、、って、同級生の女性なんて全員金髪って土地柄で。(笑)
 先日ラジオで松任谷正隆さんとご一緒したときに、若かった頃の話を聞かれたので
 「文章の頭と最後に『てめー』と『ばーか』をつけてましたねぇ。。
  たとえば相手の着ている洋服を褒めるときにも
  『てめー、いい服着てんじゃねーか、ばーか!』って言うんですよ」と答えたら
 松任谷さんがドン引きしちゃった。


・立川といえば、私の師匠、談志。 
 今年の初め頃は本当に危ないというか『アフター談志』なんて言葉も浮かんだくらい。
 昼夜間違えて朝の7時にフジテレビ主催のサーカスの会場に行って「開けろ!」と叫んだり、
 時計をさかさまに手に巻いて夜中の2時を夜の7時と勘違いして私の家にやってきて
 「ビール飲ませろ」って言ったり。。。
 それが、入院して酒抜いて三食ごはん食べて規則正しい生活したら急に元気になって
 見舞いに行ったら「今までありがとう」とか言うような良い人になってしまって。。。。
 そんなこと言うなら上納金返してほしいんですけどね。。(場内大爆笑)


 

と、まくらの中盤からは師匠の談志の話になり、
師匠の話をする、ということはケチの噺ですね、と入ったネタが「片棒・改」。


片棒」というと
(wikipediaはこちら→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%87%E6%A3%92 )


三人の息子がケチな父親に、 「おとっつあんが死んだらどんな葬式を出す?」と聞かれ、
息子達はそれぞれの考えを父親に話す。

長男は「3000両かけて立派な葬式をあげる」と言い、
次男は「お父さんの棺おけを持って派手にパレードします」と言い、
三男は「お金がかからないように簡素にやります」と言うと、ケチな父親はアイデアを聞きたがる。

と、そのアイデアというのがケチ。

出棺の時間を遅くみんなに伝えておいて実は早く出棺してしまえば会葬者の食事はいらないし、
棺桶は菜漬けの樽、抹香はかんな屑で代用して、あ、でも棺桶担ぐのは一人でできないから、
という三男に「まかせておけ、俺が担ぐ」と父親が答える、、、という噺。

 

なのですが、
今回は「片棒・改」と謳っているだけあって、それは凄まじい改作でした。

 

おとっつぁんがケチなのは一緒なのですが、
長男はオカマ、三男は腹違いでユダヤ人とのハーフ、という設定。

長男はオカマなのでオカマ言葉で父親に葬式プランを話しますが、立派な葬式の内容が凄くて。

料理は道場六三郎先生をお呼びしてつくってもらいましょう。まぐろにあわびにイセエビに。。
シャンパンはドンペリピンクを5000本、ワインはフランス大使館の地下にある巨大ワインセラーを
まるごと買い取って出しましょう。シャトー・ムートン・ロートシルトにシャトー・ラトゥール、、、
ワインに合わせて川島なお美もブッキングして(笑)
日本酒は〆張鶴に八海山、小鼓に、、ウィスキー、ブランデーを用意して、
お酒を用意したらお酌してもらわないとけないから、
銀座から美人ホステス、赤坂から美形ホスト、新宿からオカマ、そして錦糸町からフィリピーナ、
通信カラオケにマイクにタンバリンも用意して・・・・そうですね、3000億はかかります。

なんて平気な顔して長男が言うとおとっつぁん大激怒。

じゃあ、次男はどうだ、と聞くと、お葬式じゃなくてパレードをやりましょうと言い出した。
行列の先頭には韓国から泣き女を呼んで、でも哀れっぽくなるので、その後ろには
甲子園球場アルプススタンドから女子高生を呼んでコシノジュンコデザインの制服で統一。
腕に腕章、ほっぺにはフェイスペインティングで左右に「成・仏」。
その後ろには白塗り集団と、一転華やかに花・月・雪・星・宙の宝塚が続き、
舞浜からやってきたエレクトリカルパレードが100万個のネオンに囲まれ登場します。
高く掲げられたおとっつぁんの棺おけを囲むように腕章をつけたミッキーたち。
と、レーザー光線が棺おけに当たり、ギギーギギーと開いて中から出てきたおとっつぁん。

「か~ね~を~くれぇ~~~っ!」と言って(談志風に)暴れるので

正義の三銃士、ミッキー、ドナルド、グーフィーにやっつけてもらいましょう。

さー、みんなでミッキーを呼びましょう! せーの!
(ミッキ~、、、と弱弱しい声が場内からあがります。。。)

あれ~、麻布のみんなはちょっと元気ないかな~? もう一度呼ぶよ、せーの!
(ミッキ~、、、とさきほどよりちょっと大きめの声)

もっと元気な声で~! せーの!

ミッキ~!

棺おけから出てきたおとっつぁんに一万円札をつけた釣竿でつりながら火葬場の釜の中へ。。
火の中で消えていった、、はずが、釜の扉がパカッと開いて、

ダダン、ダンダダンッ、ダダン、ダンダダンッ、、、、

現れたのはターミネーターになったメカおとっつぁん。

ばか者!とおとっつぁんに怒られ、次は三男のアイデアを聞くことに。


「おとっつぁんのお葬式で金儲けしたいと思います」と答える三男。
さすがユダヤとのハーフだな、と感心するおとっつぁん。

なるべく人が多い横断歩道でパトカーに轢かれます。
轢かれたときに右手を挙げながら「信号は青だった。。。」と大きな言いましょう。
狙うならパトカー、消防車、救急車、これが皇室の御用車だと揉み消されます。

もし、これで死ねなかったときはダブルチャンス!
私の知り合いの病院に入院してもらい、
むちうち、半身麻痺、全身麻痺のホップ・ステップ・ジャンプ!の三段階スライド方式で
補償金が上がります。 補償金をもらった後、おとっつぁんのところに自衛隊のジェット機が
落ちてきてドカーン。

「これは弔い方じゃなくて殺し方だろ!」 と激怒するおとっつぁんに三男が答えます。

お葬式はお金がかかるからやめましょう。
今の時代はリサイクル、おとっつぁんをすべてリサイクルします。
角膜、心臓、腎臓、皮膚、移植できるものはすべて売り飛ばし、脂肪で石鹸を作って、、

といい始める三男に「それじゃまるでアウシュビッツだ!」と言うおとっつぁんに
「アウシュビッツじゃありません、ユダヤ人のやり方です」と答えてサゲ。

 

まくらが長かったのもあってネタの怒涛の勢いにただただ圧倒されました。

 

とてもここに書けないこともおっしゃっていたのですが、いやはや凄い改作。。。。。

 

 

と、お初の談笑さんに圧倒された後に仲入り10分。

 

後半の部、談笑さんの2席目です。 まくらもちょびっとでネタは「黄金餅」。

噺の内容はwikipedia先生でどうぞ→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%84%E9%87%91%E9%A4%85

強欲な坊主・西念が貯めこんだ金をあんころ餅でくるんで食べて息絶えたのを見た
長屋で隣に住む金兵衛が西念を燃やして腹から金だけいただこうとして、
うまくいくのだが、、、という噺。

初めて聞いた噺でしたが、これは談笑さんの師匠の談志さんの十八番みたいですね。

前半の荒唐無稽の馬鹿馬鹿しい噺から一転、かなりおどろおどろしくて
気持ち悪くて怖いのだけれどこの後どうなるのかしら、とどきどきしながら聞きました。

ある意味、大人の道徳的なお話というか、金を手に入れた金兵衛も強欲になってしまう、
というオチがなんだか身につまされるような噺でした。

 

21時に終演。。。  のんびり外に出たら、オトタケ君が関係者の方とお話しているそばで
談笑さんが、ごひいきさんなのか、お客さんとお話していたのを見かけて、びっくり。

終わってからお客さんを見送る噺家さん、私の中では寿輔師匠(それは会場が狭いから)と
円遊師匠(開演前にきっぷのもぎりまでやってるし)くらいだったので、
こうやってロビーに現れてお礼を言うお姿にちょっと感激してしまいました。

私も、ありがとうございましたー!と声をかけたら、「ありがとうございました」とお辞儀され
びっくりされつつ、うれしかったりしましたし。(^^)

今回初めて聞いた談笑さん、改作落語でもここまで凄いとは思わなかったのですが
白鳥さんのときの「いーとーまきまきー」で参加したように、今回は「ミッキー!」と叫ばされたりと
観客参加型、というのが面白かったし、寿輔師匠や白鳥師匠ともまた違う趣に、
また生で聞きたいな、と思った談笑さん独演会でありました。

かうぞう姐さん、とっても楽しかったよ~♪


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kotobukimaru

初めまして。
かねがねお名前だけはへろーめさんとこで拝見してました。
へろーめさんと渡り合うんですから、酒豪ですよね~
今後ともよろしくお願い申し上げます!

立川流、先入観が入っちゃうの、よく分かります(笑)
by kotobukimaru (2010-11-02 07:41) 

へろーめ

kotobukimaru さんに酒豪認定されるなら
間違いないですw

by へろーめ (2010-11-02 09:05) 

うつぼ

kotobukimaruさん、こんばんは&ようこそ~。
立川流、師匠の落語も聞いたことがない食わず嫌いですが
少しずつ聞いて慣れていきたいと思います。。。
私も酒豪?いえ、まだまだ兄さんには敵いません。(笑)
by うつぼ (2010-11-02 21:40) 

うつぼ

へろーめ兄さん、こんばんは。
先日ご一緒した記事を下書きしていて、ああ、私はまだまだ
駄目だわねぇ、、、と改めて思いました。(笑)
記事は来週土曜日あたりにアップ予定でーす♪
by うつぼ (2010-11-02 21:42) 

lovin

落語づいてますね~~。
談笑さん、おもしろそう!ユダヤ人とのハーフ、って。(笑)
それがサゲだったのか、ってのがまた。

by lovin (2010-11-03 11:15) 

うつぼ

lovin姐さん、こんばんは。
落語も聴きにいくようになるとくせがつくというか、
まめに聴こうと思う気になるものなんですが、いつまで
続くかなあ、、って感じです。(^_^.)
新作、改作でも楽しいものがたくさんあるので、これからも
あれこれ聴きに行きたいですね。
by うつぼ (2010-11-03 19:21) 

かうぞう

そうそう、うちの相方が当日まで「談笑」さんだと信じて行ったら
「談春」さん独演会でしょぼーん、な記事を書きましたww

これ拝見したら、ワタシもかなり興味が沸いてきました。
今度こそ、「談笑」落語会、リベンジしたいと思います。

オトタケくん、落語好きなんですかねぇ。
つか、高座デビューとかしそう、って扇子も手ぬぐいも使えないけど
落語をやるのってハードル高いかなぁ。。。
by かうぞう (2010-11-04 19:48) 

うつぼ

かうぞう姐さん、おはようございます。
談笑さん、声は意外と低音で驚いたのですが、話す勢いは
すごいですね。。私もまた見てみたいな、と思うてます。
オトタケ君、、、またどこかの落語会で会いそうな予感。(^_^.)
by うつぼ (2010-11-05 06:55) 

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